大学職員の採用試験に合格するためには、仕事理解や業界研究を行う必要があります。そこで、現役大学職員である管理人が大学職員の「国際化(グローバル化)の仕事」について解説します。私自身も教務系の部署で働いたことがあるので、そのときの経験も踏まえながら紹介します。

はじめに

多くの大学では大学の国際化(グローバル化)を進めています。それもあって、大学職員を目指す方の中にも、留学生支援や、日本人学生の海外への留学のサポート、外国人研究者への支援など、国際化(グローバル化)に関する仕事をやってみたいという人も多いです。

私が大学職員への就職・転職(中途採用)を目指す方から相談を受ける中では、語学力や海外での仕事経験があることからなんとなく「国際化(グローバル化)」の仕事に携わりたいと考え、大学職員の国際化(グローバル化)の仕事理解がしっかりとできていない人もいます。

そのような人はぜひこの記事を参考にしていただき、大学職員の仕事理解・業界研究に役立てていただければと思います。

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国際化(グローバル化)の主な仕事内容の紹介

大学職員の国際化(グローバル化)の仕事には、外国人留学生や外国人研究者、海外に留学する日本人学生、海外の大学との交渉・調整、キャンパスの国際化(グローバル化)や様々な資料の国際化(グローバル化)など様々な視点があります。

ここでは国際化(グローバル化)の主な業務を紹介しますので、様々な業務があることをご理解いただければと思います。

外国人留学生・研究者の受け入れ外国人留学生・研究者の生活サポート

外国人留学生や研究者は日本に来日後の一定期間はかなり丁寧なサポートが必要になります。自分が海外で生活することを想像していただければわかると思いますが学業や仕事だけでなく、生活も不安なことばかりで大変です。

外国人留学生や研究者をサポートする部署では、ゴミ捨てから銀行口座の開設方法、役所での手続きなど、様々な生活上の支援が求められますので必要に応じて対応することになります。

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外国人留学生ための日本語講座やイベントの企画・運営

日本語の話せない外国人留学生がいる場合は、日本語を理解するための講座を開いたりします。また、せっかく日本に来ていただいたので日本の文化を理解していただくためのイベントを開催することも多いです。

例えば、お寺を訪問したり、富士山に登ってみたり、温泉に行ってみたり、餅つきをしてみたり、美術館に行ってみたりと、大学ごとに様々なイベントを企画しています。

このような講座やイベントの運営は準備から当日の運営までかなり気を遣う仕事になりますが、非常にやりがいのある仕事でもあります。

留学生寮の管理・運営

外国人留学生を多く受け入れる大学では大学独自の留学生寮をもっており、その寮の管理・運営を行います。

大学によっては外部の業者に委託しているケースもありますが、それでも委託する業者の選定や、問題なく運営しているかのチェックなどは職員の仕事となります。

仮に委託していたとしてもトラブル時は職員が対応する必要があります。実際には近隣住民からクレームがあったり、火災報知器がなったりと色々なトラブルが発生しますので、その都度対応していく必要があります。

海外の大学等と国際交流協定などの締結

国際化(グローバル化)を進める大学では海外の大学等と国際交流協定を締結し、海外の大学との研究交流や日本人学生と外国人留学生の交換留学を行ったりします。

協定を締結する際には協定書(契約書のようなもの)を作るのですが、例えば大学の施設はどこまで利用できるのか、交換留学は何名まで行うのか、交換留学の希望者が片方の大学しかいなかった場合はどうするのかなどを大学ごとに決める必要があります。

最近は世界大学ランキングというものがありある程度ランキングが上位にないと、交渉が進めにくいという状況もありますので担当する職員は語学力だけでなく、交渉力も求められることになります。

大学によっては先生が中心となって協定締結の交渉・調整をしたりすることもありますが、そのような場合でも職員が一緒に同行したり、こちらから提示する資料を作成したりするなど、何らかの形でサポートすることになります。

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日本人学生のための語学力向上に関する講座の企画・運営

国際化(グローバル化)のもう1つの柱として日本人学生の海外への留学を増やすことがあります。留学をするためには、一定の語学力が必要になるため各大学では日本人学生の語学力を高めるための講座を実施しています。

日本では4年生のときに就職活動をガッツリ行う必要があるので、留学には2年生の後期~3年生に行くケースが多いです。

その場合かなり早い段階から語学力の向上をしておく必要があるので、早い段階で留学を意識させるということも大学職員の仕事になります。

日本人学生の留学のサポート

日本人学生の海外への留学が増えない原因としては語学力が基準を満たさないということもありますが、留学にはお金がかかるということもあります。

交換留学の場合は日本の大学に学費を払っていれば、海外の大学への学費は払う必要がないケースが多いのですが、住居費や生活費はどうしてもかかってしまいます。

そのため各大学では留学をする日本人学生のための経済支援制度を設けており、経済支援を行う学生の選定や支払い手続きなどを行います。

また、最近では日本人学生が留学した際の危機管理も課題になっています。海外で事件や事故に巻き込まれるケースもあるので、何かあったときに迅速に対応できる体制を整えたり、事前の注意喚起等を行うことも大学職員の仕事です。

キャンパスの国際化(グローバル化)

外国人留学生や研究者を受け入れるためにはキャンパスを国際化(グローバル化)する必要があります。キャンパスの国際化(グローバル化)とは大学にある施設の表示を多言語化したり、各種書類を多言語化したりするものです。

また留学生によっては宗教的な特色もあるので、ハラル食の提供を行ったり、お祈りスペースを確保したりする必要があります。

このようなキャンパスの国際化(グローバル化)ができていないと、外国人留学生や研究者を増やすことができず、国際化(グローバル化)を進めることが難しくなってくるので、多くの大学で様々な取組を進めていたりします。

グローバル化(国際化)の仕事まとめ

このようにグローバル化(国際化)の仕事には様々なものがあります。大学職員になってグローバル化(国際化)の仕事をしたいという方は、自分がどんな仕事をしたいのか、どんなことに貢献できるのかを考えておくとよいと思います。

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国際化(グローバル化)の仕事に携わりたい人に注意していただきたいこと

国際化(グローバル化)に関わりたい人の中には、大学の国際化(グローバル化)を進めるために、「留学生を増やすこと」に貢献したいという人もいます。

このときに、大学によって受け入れる留学生の層が異なることに注意が必要です。例えば、英語の授業があって、英語だけで卒業ができるような大学であれば、日本語が理解できなくても問題ないので、英語が理解できる留学生がターゲットになります。

一方で、大学に日本語の授業しかないような大学は、日本語の理解できる留学生がターゲットになるので、外国の日本語学科があるような学校や国内の日本語学校の留学生がターゲットになったりします。

例えば、日本語の授業しかないにもかかわらず、「海外事務所を設置したい」などと提案してしまうと、ちょっと方向性が違っているということになってしまいます。

また、「アジア以外の学生を増やしたい」という人もいますが、現実的には難しいこともあり、単に提案するだけでなく、何らかの工夫を併せて提案する必要があったりします。

このように応募する大学がどのような留学生をターゲットとしているのか、それに対して自分がどう関われるのかをイメージできるとよいと思います。

大学によっては、英語だけで卒業できるほどの授業数はないが今後はもっと増やしていきたいという大学もあるので、大学の国際化(グローバル化)の現状が見れると、大学に合ったアピールができると思います。

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その他大学職員の「仕事理解」ができる記事

その他にも大学職員の「仕事理解」ができる記事がありますので、参考にご覧ください。

大学職員の仕事①「学生支援の仕事」の紹介
大学職員の仕事②「教務の仕事内容」の紹介
大学職員の仕事③「就職支援・キャリア支援の仕事」の紹介
大学職員の仕事④「産学連携・研究支援の仕事」の紹介
大学職員の仕事⑥「広報・入試の仕事」の紹介
大学職員の仕事⑦「人事・総務の仕事」の紹介
大学職員の仕事⑧「企画・財務・会計の仕事」の紹介
大学職員の仕事⑨「情報システムの仕事」の紹介

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管理人プロフィール
・大学職員歴10年以上で採用試験の面接官を担当
・これまでに大学職員を目指す約100人の方の応募書類等の添削や面接対策に対応
・キャリアコンサルタント(国家資格)保有
・ツイッター(@daigaku_123)でも採用試験対策に関する情報を発信しています
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