この記事では、国立大学の職員を目指す方が効率的に採用試験対策ができるように、国立大学職員採用試験の内容や試験対策のできる予備校、国立大学の課題などについて紹介します。

はじめに

国立大学の大学職員の採用試験対策については、私立大学とは異なり、国立大学職員を目指す方専用の対策書籍があったり、資格学校・予備校などで国立大学職員のための採用試験対策講座が実施されていたります。

国立大学職員の採用試験を受ける予定の方は、一度、専用書籍や資格学校・予備校の活用を検討するのもよいと思います。

また、私立大学職員の採用試験を受ける方も、筆記試験などは大学によっては共通する部分もあると思うので、必要に応じて検討してみるとよいと思います。

国立大学職員試験の内容

国立大学職員を目指す方のための書籍や資格学校・予備校の紹介の前に、まずは国立大学職員の採用試験の内容について簡単にご紹介いたします。

国立大学職員の採用試験は、地区ごと(北海道、東北、関東甲信越、東海・北陸、近畿、中国、四国、九州)に実施にされる①「国立大学法人等職員統一採用試験」を受験する採用試験と、②個別の「各国立大学独自の採用試験」があります。

①「国立大学法人等職員統一採用試験」は、1次試験として統一の筆記試験(教養試験)を受験し、その後、2次試験として各大学で実施される個別の試験(面接等)を受けることになっています。

簡単に言うと、筆記試験は(教養試験)は地区ごとの大学がまとめて共通の試験を実施して、その後、筆記試験通過者が、希望する大学の採用試験を受験するという流れになります。

②個別の「各国立大学独自の採用試験」は、大学ごとに試験内容を独自に決めていますので、大学によって異なるのですが、それぞれ独自の筆記試験や面接試験を設定しています。

このため、国立大学職員の採用試験は2つのルートがあるということになります。

国立大学法人等職員統一採用試験のスケジュール

続いて、「国立大学法人等職員統一採用試験」のスケジュールについてお伝えします。

採用試験の日程に合わせて準備をしていく必要がありますので、だいたいのスケジュールについて押さえておくとよいと思います。

<学部3年生>
~2月末:情報収集(採用説明会の参加を含む)や国立大学法人等グループ会員サービスに会員登録
3月上旬:「採用案内」の確認

<学部4年生>
5月中旬:受験申し込み
7月上旬:第1次試験(筆記試験)
7月下旬:1次試験合格発表
7月下旬~:第2次試験

国立大学職員の採用試験対策書籍

まずは、国立大学職員を目指す方のための採用試験対策書籍を紹介いたします。

<採用試験対策書籍>


<その他国立大学に関する書籍>



合わせてチェック

国立大学職員の採用試験対策ができる資格学校・予備校

続いて、国立大学職員の採用試験対策ができる資格学校・予備校をご紹介いたします。

資格学校・予備校は、自宅の近くにないと利用できないと思いがちですが、通信制のものも多く、自宅で採用試験対策ができるコースもあるので、それぞれの事情に応じて利用することができます。

まずは、資料請求をして、自分にあった学校を探してみるとよいと思います。

東京アカデミー

東京アカデミーでは、対象が市町村(教養型)警察官・消防官・国立大学法人等職員となっている「Eコース」が国立大学法人等職員の採用試験対策ができるコースとなっています。

こちらは通信講座となります。

その他の特典として、時事対策テキスト『時事蔵』や人物対策テキスト『パーフェクトガイド』の「市町村職員・警察官・消防官・国立大学法人・社会人経験者枠編」がもらえたり、個別・集団面接などの人物試験についてもサポートしてくれます。

また、東京アカデミーの修了生が残した面接試験などに関する「受験報告書」を各校事務局にて自由に見ることができます。

資料請求はこちらからできます。
公式サイト「東京アカデミー

クレアール

クレアールでは、「地方上級・市役所教養コース」で、採用試験対策が行えます。

Webの通信講座のみとなりますが、時事対策や論文対策、面接対策だけでなく、多くの人が苦手とする数的処理の過去問題集対応解説動画やWEBドリルなどの学習サポートツールもついています。

時期によって結構な割引がされているので、割引の時期に見つけたら早めに申し込むとよいと思います。

また、クレアールは、追加料金(3万円)を支払うことで、受講期限を1年延長できるオプションがあり、安心して学習することができることも特徴の1つです。

資料請求はこちらからできます。
公式サイト「クレアール

LEC東京リーガルマインド

LEC東京リーガルマインドでは、「市役所教養コース」で国立大学法人等職員の採用試験対策ができるようになっています。

筆記試験(教養試験)対策だけでなく、面接や論文試験対策にも対応しており、模擬面接「リアル面接シミュレーション」が回数制限なく受講できるようになっています。

学習方法は、Webによる通信と通学の両方に対応していますので、どんな方でも利用することができます。

2019年6月までに申し込む場合は、1万円割引の特典もあります。

また、LEC東京リーガルマインドでは、「国立大学法人等職員採用公開模試」を実施しており、この模試は自宅受験もできるので、これだけでも利用する価値は大きいと思います。

資料請求はこちらからできます。
公式サイト「LEC東京リーガルマインド

まずは、興味のある複数の学校の資料請求をして、自分に合ったものを探してみましょう。

★公式サイト「東京アカデミー
★公式サイト「クレアール
★公式サイト「LEC東京リーガルマインド

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地方国立大学の良い点と課題に関する質問への回答

私は大学職員への就職・転職を目指す方の相談を受け付けています。その中で国立大学の良い点や課題に関する質問がありましたので、そのときの回答をこちらでも紹介いたします。

具体的な質問内容

地方の国立大学への転職を考えております。
今後、面接試験を控えているのですが、国立大学の良い点・課題について説明する予定です。
それを考えるうえで、首都圏の国立大学と地方の国立大学の違い(良い点・課題)について知りたいのですが、教えていただくことはできますか。

私からの回答

地方国立大学の良い点、地方国立大学の課題、首都圏国立大学と地方国立大学共通の課題に分けて回答させていただきます。

なお、課題についても考え方によっては良い点に変わる場合もあるので、それぞれについてご確認いただき、自分なりに改めて良い点・課題についてお考えいただければと思います。

地方国立大学の良い点

大学経営面での良い点は、「存在意義を確立しやすい」ということがあると思います。

首都圏では、国立大学だけでなく多くの私立大学が存在しています。

国立大学には、私立大学よりも相対的に多額の税金が活用されているため、首都圏の国立大学は常に「多くの同分野の私立大学ある中で、存在し続ける意義(存在意義)」について問われ、それを説明していく必要があります。

一方で、地方の国立大学では、大学が存在すること自体が地方の活性化に貢献すること、首都圏の国立大学よりも地域と連携がしやすく地域貢献がしやすいこと、地域貢献をすることでさらに大学の存在意義を確立できることが良い点だと考えられます。

次に、学生目線でのよい点は「教育・研究環境を整備しやすい」ことが挙げられます。

地方の国立大学では、大学の周辺に娯楽施設が少ないと考えられるため、学生が集中して教育を受け、勉強をする場としては首都圏大学よりも優れていると考えられます。

また、研究活動を推進していくためには、研究を行うスペースや研究機器を設置するスペースが必要になり、首都圏の国立大学と比較すると、地方の国立大学のほうが敷地面積的に余裕がると考えられるので、教育・研究環境を整備しやすいという点では、地方の国立大学のほうが有利になると考えられます。

地方国立大学の課題

18歳人口の減少、外部資金、統合のリスクの3つの観点から記載させていただきます。

1点目は「18歳人口の減少」です。これは様々なところで言われているところもありますが、日本全体の18歳人口が減少し、特に地方ではその現象の幅が大きいとされています。

文部科学省の中央教育審議会の中でも2040年の人口シミュレーションの資料が出されたりもしていますが、厳しい地域では18歳人口が約25%減少するとされています。

そのような状況で、大学の質を保つためには、社会人や留学生の受け入れを増やすことも考えられますが、留学生を受け入れるためには大学内の施設や資料を英語化する必要があったり、社会人については現状ではなかなか高い授業料を払って昼間の時間帯に大学に入学するということは難しいと考えられます。

また、入学定員を少なくして大学の質を保つという考え方もありますが、大学の収入が減少することで、これまでの教育研究が行えなくなり、逆に、大学側が質を落としてしまうような状況になってしまうかもしれません。

いずれにしても、現時点で完璧な対応は難しいと考えられますが、他の大学にない魅力的な大学を創っていくことが少なくても必要になると思うので、戦略的な大学運営を行っていく必要があります。

2点目は、「研究資金や寄附金等の外部資金が集めにくいこと」です。

地方の国立大学では、首都圏の国立大学と異なり、連携できる産業や企業が少なくなってしまうことから、研究資金や寄附金などの外部資金を集めにくいという課題があります。

このため、国の運営費交付金に頼らざるを得ない傾向があります。

一方で、卒業生からの寄附金については、全国的には年々減少傾向にあるとされていますが、大学や地域を好きになってもらうことや、戦略的な寄附金獲得に向けた取組を推進することで、その課題の解決を進めることができる可能性もあります。

また、地方の国立大学のほうが1つの企業との結びつきが強いと考えられるので、そういった視点からは逆にメリットになる場面もあるかもしれません。

3点目が「国立大学の法人統合のリスク」です。

これは必ずしも「課題」になるのか、さらによい大学になるための「メリット」になるのか難しいところですが、現在の文部科学省の方針としては、地方の国立大学の法人の統合を促しており、長期的には近隣国立大学や、場合によっては私立大学との法人統合がなされる可能性があります。

最近でも、北海道の3つの大学(小樽商科大学・帯広畜産大学・北見工業大学)、愛知県の2つの大学(名古屋大学・岐阜大学)、静岡県の2つの大学(静岡大学・浜松医科大学)で法人統合の議論がなされています。

法人統合は、経営母体が1つなり、複数の大学の運営を行うというもので、大学自体はそのまま残ることも想定されていますが、規模が大きくなることにより、意思決定に時間がかかったり、全体の予算が少なくなり、各大学に配分される予算が少なくなっていくということが考えられます。

また、社会的には「大学が多すぎる」との指摘もなされており、長期的には大学自体の統合(複数の大学を1つの大学にする)も考えられます。

そのような場合、重複する学部や機能は整理・統合する必要が生じるため、不要な人員を整理解雇するか、難しければ教職員の人件費を削減する必要が出てくる可能性があります。

そうなると、組織によい人材が集まらなくなり、負のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。

国立大学共通の課題

これは首都圏国立大学も地方国立大学も同様になりますが、国立大学は他の公立大学や私立大学よりも文部科学省の影響を強く受ける立場にあります。

文部科学省は社会に対して、大学が社会に貢献していることを説明する責任があり、大学に対して多くの改革を求めるようになってきています。

国立大学では、予算を獲得するためにも文部科学省の意向に沿うように動く傾向があるので、現状では常に改革をし続けている状況にあります。

もちろん改革を進めることは悪いことではないのですが、大学のキャパシティを超えて改革を進めているケースも多く、組織が疲弊し、本来の教育や研究にしっかりと時間を使えないような状況にもなってきています。

それによって、改革のために教育の質が下がったり、研究がうまく進まなくなってしまうと本末転倒になってしまいますので、文部科学省の意向を踏まえつつ、大学としては、「本当にやるべきこと」を判断しながら大学運営をしていく必要があります。

最近は、「改革疲れ」などと言われるようになり、改革をやり過ぎることのデメリットも指摘されてきていますが、国立大学としてはなかなか対応が難しいところもあるようです。

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管理人プロフィール
・大学職員歴10年以上で採用試験の面接官を担当
・これまでに大学職員を目指す約100人の方の応募書類等の添削や面接対策に対応
・キャリアコンサルタント(国家資格)保有
・ツイッター(@daigaku_123)でも採用試験対策に関する情報を発信しています
・Amazonで採用試験対策に関する電子書籍を販売しています
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