大学職員の採用試験に合格するためには大学の業界研究も重要になります。業界研究をしっかりと行うことでエントリーシート等の応募書類を作成しやすくなったり、小論文試験やグループディスカッション、面接試験でも自分なりの考えを提案できるようになります。そこでこの記事では「コロナ禍」における各大学の特色ある取組を紹介します。

はじめに

新型コロナウィルスの影響により、大学では従来どおりの教育を提供できないこともあり、多くの大学でオンライン授業を提供するようになってきています。

また、教育面に限らずオンライン上で学生同士がコミュニケーションを取れる場を創出したり、先輩学生が後輩学生にアドバイスを行う環境を提供するなど、コロナ禍に対応するための様々な取組を実施してきています。

新型コロナウィルスについては今後どのようになっていくか見通しが立っていませんが、仮に収束したとしても、このコロナ禍に進めてきた取組は今後も活用できるものも多くあります。

大学職員採用試験においても、エントリーシートで「ポストコロナ時代における5年後を見据えた高等教育機関のあり方」の記載が求められたり、面接試験においても「コロナ禍において大学が進めるべき取組」を聞かれるなど、業界研究を進めるうえでは、「大学におけるコロナ禍の取組」を知っておくことも必要になってきています。

そこでこの記事では、教育、学生支援、就職・キャリア支援、グローバル化(国際化)、入試・広報、社会貢献の分野に分けて、各大学がコロナ禍において相違工夫している取組をいくつか紹介したいと思います。

大学職員の業界研究の参考にしていただければと思います。

コロナ禍における「教育」の特色ある取組

コロナ禍における「教育」の特色ある取組については、

・オンライン授業の質の向上を目指す教職員研修を実施(畿央大学)
・バーチャル・フィールドワークを実施(清泉女子大学)
・オンラインで臨床実習(城西国際大学)
・地域課題解決の提案をオンラインで実施(多摩大学)
・PBL授業の中で「オンラインカフェ」をオープン(千葉商科大学)

の5つの事例を紹介いたします。

オンライン授業の質の向上を目指す教職員研修を実施(畿央大学)

畿央大学では、FD(ファカルティ・ディベロップメント)の一環として、非常勤を含む教員・職員を対象に「遠隔授業説明会」を開催しました。

具体的には、オンライン授業をより教育効果の高い内容とするため、大学で活用している「授業支援型ラーニングシステム」の使用方法の再確認や、遠隔授業に使えるツールの紹介のほか、学生に行った「遠隔授業アンケート」の結果やこれまでの授業の工夫、成功例などの情報を共有しました。

バーチャル・フィールドワークを実施(清泉女子大学)

清泉女子大学地球市民学科では、もともと現地に訪問して実施する予定だったフィールドワークについて、オンライン会議ツールZoomを利用して岩手県陸前高田市を訪れるSDGsや農業・漁業などについての学びを深める「バーチャル・フィールドワーク」を実施しました。

バーチャル・フィールドワークは計2日間実施し、1日目は東日本大震災津波伝承館、高田松原津波復興祈念公園、防潮堤、奇跡の一本松等の計10箇所に訪問し、2日目は3つのグループに分かれて「SDGs」「農業・漁業」「ビジネス」に関する講師からそれぞれの取り組みの様子を聞き交流を深めました。

夜には地元のお母さんグループ「アップルガールズ」と「陸前高田の松の木」という踊りを体験したり、学生の自宅には予め陸前高田の名産品を取り寄せて現地の食べ物も堪能しました。

参加した学生からは、「まるで行っているかのような気分を味わえた」「コロナが落ち着いたら絶対に行こうと決めた」「オンラインの可能性を感じた」などの声がありました。

オンラインで臨床実習(城西国際大学)

城西国際大学福祉総合学部では、新型コロナウィルスの影響で大学での実習が困難になっている中、脳梗塞や脳出血患者のリハビリを専門とする「動きのコツリハビリセンター」(兵庫県西宮市)と連携してオンライン臨床実習を実施しました。

具体的には、学生が4~5名程度のグループに分かれ、脳卒中の当事者にオンラインで問診するなど、実際に患者さんとのやりとりをオンライン上で実施しました。

また、患者さんのそばにいる理学療法士に協力してもらい、「右腕がどの程度上がるのか確認したいです。まず前方に30度まで上げてもらってください」などのような患者さんの症状を確認したりもしました。

地域課題解決の提案をオンラインで実施(多摩大学)

多摩大学では2017年度から「飛騨高山アクティブラーニング・プログラム」を実施しており、多摩大学の学生が飛騨高山を訪問し、地域の課題解決を学生目線で提案することで地域への貢献に取り組んできました。

2020年度は新型コロナウィルスの影響で現地に訪問することが難しかったため、協定である帝塚山大学(奈良県)と高山市久々野町の三地域をオンライン上でつなげ、久々野町の活性化に向けた学生目線での提案を行いました。

具体的には、道の駅で販売する地元の農産物を利用した「新たな特産品」に関する提案や、高山市スキー場を活性化するための提案を行いました。

PBL授業の中で「オンラインカフェ」をオープン(千葉商科大学)

千葉商科大学サービス創造学部では、従来から単位認定される正課授業として、学生自身が新しいサービスを企画・実行するプロジェクトを行う「プロジェクト実践3A」という授業がありました。

この授業を履修する2~4年生が、新型コロナウィルス感染拡大を受け、もともと実施していたSDGsをテーマに学内カフェをさらに発展させ、SDGsの考え方の啓発やコミュニケーションの機会を提供することを目的に、学生、教職員、一般の方を対象とした「オンラインカフェ」を企画しました。

オンラインカフェでは、これまでに行ったSDGsに取り組む企業や団体への取材内容を動画やテキストコンテンツにまとめてSNSを通じて情報発信したりしています。

合わせてチェック

コロナ禍における「学生支援」の特色ある取組

コロナ禍における「学生支援」の特色ある取組については、

・先輩学生による「なんでもオンライン相談」を実施(関西学院大学)
・オンラインによる「新たな学生交流の場」を提供(昭和女子大学)
・友達づくり支援サイト「触れずにフレンズ」をオンライン開設(関西大学)
・オンラインでの部活・サークル活動を展開(大正大学)
・卒業生が中心となってコロナ困窮学生の経済的支援のクラウドファンディング始動(成城大学)

の5つの事例を紹介いたします。

先輩学生による「なんでもオンライン相談」を実施(関西学院大学)

関西学院大学では、4月・5月の学生からの問い合わせは10,000件以上となり、具体的な内容は、オンライン授業のシステムに関することだけでなく、授業内容に関すること、経済的支援に関すること、アルバイト先の斡旋依頼など多岐に渡っていました。

そのような中で、授業の質的向上や学生サービスの向上につなげるために、授業支援SA(スチューデント・アシスタント)を採用し、このSAが主に新入生を対象に、授業や試験に関すること、クラブやサークルに関することなどの学生生活全般のさまざまな悩みに対応するようにしました。

また、SAとして採用することで、SAの経済支援にもつながっています。

オンラインによる「新たな学生交流の場」を提供(昭和女子大学)

昭和女子大学は、2019年9月にテンプル大学ジャパンキャンパスを昭和女子大学の敷地内に受け入れていました。これまでは、両大学の学生たちが狂言や刀剣などの日本文化を一緒に学んだり、学生食堂のメニューを一緒に開発したりと様々な学生交流を行ってきました。

しかし、新型コロナウィルスの影響によりこれらの活動もできなくなり、学生同士の交流の場が失われている状況にありました。

そこで、以前から行われていた「日本語サロン」と「英語サロン」については、オンライン会議システムZoomの「ブレークアウトルーム」機能を使って、オンライン上で学生同士の交流の場を提供することにしました。

友達づくり支援サイト「触れずにフレンズ」をオンライン開設(関西大学)

関西大学では、「友達づくり・交流」に最も不安を抱える新入生の友達づくりを支援するために、「触れずにフレンズ」という交流サイトを開設しました。

このサイトでは、共通の興味と関心を持つ同好の友の探索や、所属学部、出身地などの属性に分かれてのグループ交流などを自由に行うことができるようになっています。

オンラインで交流することにより、本来であれば出会えていなかったであろう友達ともつながることができる可能性があるなど、新たな可能性も期待されています。

オンラインでの部活・サークル活動を展開(大正大学)

大正大学では、在学生が活動団体ごとにそれぞれ工夫を凝らし、オンラインでの部活・サークル活動を再開しています。

例えば、茶道部では稽古日に学生と指導員が各家庭からZoomに接続して茶道の稽古を実施したり、空手道部では狭いスペースでも行える基本動作や体幹トレーニングなどをZoomを利用してオンライン稽古として実施しています。

また、新入生については、新入生勧誘活動ができていないこともあり、新入生が課外活動に興味・関心を持ち入部がスムーズにできるように大正ホームページのクラブ・サークルページに、課外活動団体毎のPR動画を設置しています。

卒業生が中心となってコロナ困窮学生の経済的支援のクラウドファンディング始動(成城大学)

成城大学では、同窓会から「後輩を支援したい」「卒業生が役に立てることはないか」などの申し出があったことから、大学と卒業生が協力してクラウドファンディングを立ち上げることにしました。

プロジェクト名は「成城大学 学生応援プロジェクト withコロナ時代のサポートを!」で、目標金額は1,000万円としています。資金の使い道としては、

1.経済的困窮等を理由に学業継続が厳しい学生を対象に、応急奨学金の募集枠の拡大
2.遠隔授業受講に必要な環境整備(遠隔授業受講のために必要な機器の貸与等)
3.学内に入構できない学生に対する資料等の郵送サービス

としています。

合わせてチェック

コロナ禍における「就職・キャリア支援」の特色ある取組

コロナ禍における「就職・キャリア支援」の特色ある取組については、

・自宅にいながらも就職支援ができる環境を提供
・オンライン面接対策会を実施(創価大学)
・オンラインインターンシップをスタート(追手門学院大学・島根大学)
・Web上で教員と採用担当者の就職情報交換会を開催(東京工芸大学)
・WEB型の「OBOG交流会」を開催(神田外語大学)

の5つの事例を紹介いたします。

自宅にいながらも就職支援ができる環境を提供(明治大学)

明治大学では、学生が自宅にいながらも大学の就職支援を受けられるようにするため、オンラインによる就職活動生向け重点支援プログラム「納得就職支援プログラム(Meiji Restart Program)」を開始しました。

このプログラムでは、「オンライン個別相談」「Live配信!就活お悩みグループ相談会」「就職支援システム(M-CAREER)による情報提供」「就職支援イベント」などを提供し、最終的にはそれぞれの学生が「納得感をもって進路を決定すること」をゴールとすることを目的としています。

第1弾のイベントとしては、「納得就職ガイダンス」をオンライン上で開催し、新型コロナウィルスの影響や他の活動生の状況などを説明し、最後に参加学生からの質問を受け付け相談員がリアルタイムで回答することにしています。

オンライン面接対策会を実施(創価大学)

創価大学は、コロナ禍の影響でオンライン就活が広がっていることを踏まえ「オンライン面接対策会」を実施しました。

この面接対策会は、学部4年生と大学院2年生の就活生を対象に、創価大学の卒業生が面接官役となって、1対1のオンライン面接を約30分行いました。

卒業生に協力してもらったことにより、「社会で活躍する卒業生の観点は勉強になり、自分の弱点に気づくことができました。今後の就職活動に活かしていきます」などの感想が挙がっていました。

オンラインインターンシップをスタート(追手門学院大学・島根大学)

追手門学院大学と島根大学は、一般社団法人Community Careersと連携してオンラインインターンシップをスタートさせました。

具体的な内容は、島根県雲南市に若者を呼ぶ取組のPRを考えるプログラムで、オンラインの強みを生かしてお互い距離の離れた大学が連携し、地域特有の取組を学生の視点から情報を発信するものです。

最終的には学生が地域づくりの取組を調査・検討して記事にまとめて、審査会でその成果を発表することになっています。

Web上で教員と採用担当者の就職情報交換会を開催(東京工芸大学)

東京工芸大学では、教員が採用傾向等を把握して学生への情報提供を充実させたり、企業との関係をより強固にすることを目的に、採用担当者との就職情報交換会を開催しました。

これまでは、対面式で実施していましたが、2020年度は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、ZoomをつかってWeb上で実施しました。

情報交換にあたっては、企業側に事前に教員プロフィール見ていただき面談希望教員を選択してもらったうえで、教員にも研究室で研究している学生の強みを生かせる可能性のある企業を選択し、双方でペアリングが成立した企業と教員が面談を行う形として実効性の高いものとしました。

WEB型の「OBOG交流会」を開催(神田外語大学)

神田外語大学では、就職活動が思うように進められない新4年生を対象に、オンライン会議システムZoomを活用したWEB型の「OBOG交流会」を開催しました。

具体的には、実際に各業界で活躍している卒業生に協力してもらい、現状を踏まえた意見交換の場を設け、卒業生17名、在学生約40名が参加しました。

WEB型で実施したことにより、通常の対面式の交流会では参加することができなかった海外在住の卒業生にも参加してもらえるという利点もありました。

合わせてチェック

コロナ禍における「グローバル化(国際化)」の特色ある取組

コロナ禍における「グローバル化(国際化)」の特色ある取組については、

・留学生とオンラインで交流する「コーヒーアワー」を開催(成城大学)
・オンライン留学プログラムを実施(関西大学)
・海外の協定校と合同オンライン授業を実施(大阪国際大学)
・オンラインによる英語学習の場の胎教や英語での新入生歓迎イベントの実施(東洋学園大学)
・「オンライン礼拝」を配信

の5つの事例を紹介いたします。

留学生とオンラインで交流する「コーヒーアワー」を開催(成城大学)

成城大学では、成城大学の学生と留学生との交流の場を作るために、昼休みの時間を利用して飲み物やお菓子を片手に留学生と成城生が交流するイベント「コーヒーアワー」をオンライン上で開催しました。

この取組はもともと5年前から対面式で実施していましたが、今回初めてオンライン上で実施し、2日間で33人の留学生と成城大学の学生が参加しました。

当日は、参加者全員が自己紹介をした後に3つのグループに分かれて約20分間のフリートークを行いました。どのグループも趣味や旅行などさまざまな話題で盛り上がり、留学生とはもちろん、学部、学科、学年を超えて交流を図ることができました。

オンライン留学プログラムを実施(関西大学)

関西大学はグローバル人材に必要な能力の獲得を目指すことを目的に、アジア太平洋大学交流機構(UMAP)と連携し、約7週間のオンライン留学プログラムを実施しました。

このプログラムでは、外国人講師による講義だけでなく、外国人学生と協働して、新型コロナウィルスなどの最新の国際的問題やSDGs、教育改革、事業革新などをテーマにグループディスカッションやプレゼンテーションを行うものです。

世界各国への渡航が難しい中で、オンラインで留学体験を提供するもので、世界の最新情報を知ったり、世界中に友達を作ることができる貴重な機会となっています。

海外の協定校と合同オンライン授業を実施(大阪国際大学)

大阪国際大学教養学部国際観光学科では、コロナ禍で海外研修が中止される中、新たな国際交流として、インドネシアの協定校であるバンドン外国語大学で日本について学ぶ学生とZoomを利用した合同オンライン授業を実施しました。

大阪国際大学の学生が4つのテーマ(「日本のアニメ」「日本の庶民的和菓子」「神社・仏閣の紅葉」「早口言葉」)で日本のことを紹介するなど、お互いの文化を理解したり、学生同士の交流を深めました。

終了後も今後の交流につなげていくために、良かった点や反省点などについて話し合いました。

オンラインによる英語学習の場の胎教や英語での新入生歓迎イベントの実施(東洋学園大学)

東洋学園大学は、在学生がオンラインでネーティブスピーカーの指導のもと実践的な英語力向上を図る「バーチャル・イングリッシュ・ラウンジ」(Virtual English Lounge)を開設しています。

このラウンジでは、通常時ネーティブスピーカーの教員などが常駐し、昼休みに自由に英会話を楽しむことができる「ラウンジ・タイム」や、英語や海外文化に親しめるイベントも季節ごとに開催していました。

ただ、新型コロナウィルス感染症の影響により、従来の活動が難しくなったため、オンラインでも英語が学べる環境を準備しました。また、5月にはオンラインでは初めてとなる新入生歓迎イベントを開催し、ネーティブスピーカーの教員などが在学生とリアルタイムでコミュニケーションを取りながら自己紹介や英語のクイズを行いました。

「オンライン礼拝」を配信

青山学院大学では、通常時は学生・教職員が共に各キャンパスの礼拝堂に集い、祈りを捧げていましたが、新型コロナウィルスの影響でそれが難しくなりました。

そこで、オンライン授業の開始に合わせて、「オンライン礼拝」を毎日(土日を除く)配信しています。

合わせて読みたい

コロナ禍における「入試・広報」の特色ある取組

コロナ禍における「入試・広報」の特色ある取組については、

・27時間連続オンライン放送のオープンキャンパス開催(龍谷大学)
・高校教員対象のオンライン入試説明会(和洋女子大学)
・「第3のキャンパス」YouTube上に開設(東京電機大学)

出張授業をオンラインで実施(北海道科学大学)

・高校生に「LINE」を活用した個別相談を実施(甲南女子大学)

の5つの事例を紹介いたします。

27時間連続オンライン放送のオープンキャンパス開催(龍谷大学)

龍谷大学では、コロナ禍によって進学イベントが相次ぎ中止となり、受験に不安を抱える高校生が多い状況を踏まえ、受験生に安心して受験に臨んでもらいたいという想いから27時間連続オンライン放送のオープンキャンパスを実施しました。

当日は在学生が企画する「高校生と在学生とのオンライン交流会」「オンラインキャンパスツアー」「受験勉強体験発表」などを実施したり、お笑い芸人やスポーツ選手による講演会も実施しました。

また、在学生がTwitterに特定のハッシュタグをつけて、龍谷大学のお気に入り写真を投稿し、27時間のイベント内に「27,000イイね」の獲得を目指すという企画も実施しました。

高校教員対象のオンライン入試説明会(和洋女子大学)

和洋女子大学は、ビデオ会議システムZoomを利用した高校教員対象のオンライン入試説明会を実施しました。高校教員対象の説明会は毎年学内で実施していますが、新型コロナウィルスの影響で開催できないことから、その大害措置とするものです。

当日は、調査書の記載内容や推薦書の様式、英語4技能の扱いなど入試の詳細説明や、総合型選抜の書類作成指導などについて説明しました。

「第3のキャンパス」YouTube上に開設(東京電機大学)

東京電機大学は、来場型オープンキャンパス中止の代替措置として、受験生を対象とした公式YouTubeチャンネル「電大 YouTubeキャンパス」をスタートさせました。

このYouTubeチャンネルは「東京千住、埼玉鳩山に次ぐ第 3 のキャンパス」と銘打ち、5種類のコンテンツを用意しています。

具体的には、「大学紹介」「工学部第二部(夜間部)紹介」、「学校推薦型選抜・総合型選抜ガイダンス」「一般・共通テスト利用選抜ガイダンス」「各学科・学系紹介」としています。

説明の際には、教員だけでなく在学生も登場し、在学生の視点からよりリアルな大学生活を伝えるようにしています。

出張授業をオンラインで実施(北海道科学大学)

北海道科学大学では、これまで高校等に教員を派遣して出張授業を行ってきましたが、新型コロナウィルスの影響で実施が難しくなりました。

このような状況を踏まえ、ビデオツールを使用したオンラインでの出前授業を行うこととしました。

第1回目は札幌市の学校で「すごいぞ!障がい者スポーツ(義足のアスリート)」というテーマで行い、座学だけでなく、義足の選手が走り高跳びで跳んだ距離を測るなど体験を交えながらの講義を行いました。

高校生に「LINE」を活用した個別相談を実施(甲南女子大学)

甲南女子大学は、新型コロナウィルスの影響で進路選択や大学選びに不安を抱える高校生に対して、トークアプリ「LINE」のチャット機能を活用した個別相談会を2020年4月から実施しています。

具体的には、LINEチャット上で高校生からの質問に入試課スタッフが回答するというものになっています。質問内容としては、入試の内容に関するものから大学の雰囲気に関するものまで幅広い質問が寄せられています。

1名あたり平均10回、最大50回以上の質疑応答があるなど、受験生ひとりひとりの現状に応じた個別対応を行っています。

合わせてチェック

コロナ禍における「社会貢献」の特色ある取組

コロナ禍における「社会貢献」の特色ある取組については、

・親子で参加する小学生向けSDGsオンライン公開講座(芝浦工業大学)
・学生有志がオンラインで子供たちの学習などの見守り活動実施(神戸学院大学)
・区民の「文通プロジェクト」をスタート(京都橘大学)
・どこからでも栄養に関する相談を無料で対応「遠隔ワンポイント栄養相談を実施」(大阪樟蔭女子大学)
・限定クーポンで商店街と学生を応援(近畿大学)

の5つの事例を紹介いたします。

親子で参加する小学生向けSDGsオンライン公開講座(芝浦工業大学)

芝浦工業大学は、親子で参加できる小学生向けオンライン公開講座として、「SDGsについて学べるZoomオンライン教室」を実施しました。

この講座ではグループに分かれてて、17の教室にいるモンスターを探し出し、クイズに答えてモンスターをやっつけながらSDGsについての知識を深めようというものです。

各グループには案内役として芝浦工業大学の学生も協力しています。

学生有志がオンラインで子供たちの学習などの見守り活動実施(神戸学院大学)

神戸学院大学総合リハビリテーション学部では、学生有志が新型コロナウィルス感染拡大で長期間学校や幼稚園などに通えなかった子供たちをオンラインで見守り、勉強や生活面でサポートする活動を始めました。

この活動は、学生が「コロナ禍で誰が困っているか」「社会福祉を学ぶ学生として何か手助けできないか」などと話し合いを始めたことをきっかけに実施されることになりました。

第1回目は「一緒に宿題やろう!」をテーマに、小学4年生の子どもの宿題の進み具合を学生がパソコン画面を通じて確認したりしました。

保護者からは「大学生のお兄さんのやさしい声と温かい雰囲気で娘もやる気を出したのでしょう」などの感想がありました。

区民の「文通プロジェクト」をスタート(京都橘大学)

京都橘大学では、現代ビジネス学部の学生で組織している「まちづくり研究会」が中心になって、地元である京都市山科区と連携して新型コロナウィルスの影響で交流機会が減っている山科区民の絆を強めるためのプロジェクト「やましなのWA~心のこもった文通プロジェクト~」をスタートさせました。

このプロジェクトは身近な人や離れて暮らす人に、自由に絵はがきを送り合う昔ながらの「文通」を行うプロジェクトです。

自らの手で字や絵を書いて意思疎通を図る「文通」は、「誰かと自分が繋がっている」という認識を強く持ってもらうことができるものであるため、あえてデジタルツールであるメールやSNSを活用しないことにしています。

文通は高齢者の方には親しみ深いものですが、若い層には新鮮なはがきというコミュニケーションツールの価値を再確認してもらうことも考えています。

どこからでも栄養に関する相談を無料で対応「遠隔ワンポイント栄養相談を実施」(大阪樟蔭女子大学)

大阪樟蔭女子大学健康栄養学部は、くすのき健康栄養センターと連携し、不要不急の外出自粛やテレワーク勤務などで食生活と健康面に不安を抱える方を対象に、期間限定で「遠隔ワンポイント栄養相談」を実施しました。

相談は、電話や通信機器を活用したリモートでも可能としており、リモート相談を活用することでどこからでも栄養相談を受けられるようにしています。

この栄養相談には、管理栄養士の資格を有する教員や助手、大学院生などが対応し、教育機関として栄養や健康に関する知を社会に還元することも目的の1つとしています。

限定クーポンで商店街と学生を応援(近畿大学)

近畿大学経済学部では、近鉄長瀬駅から近畿大学東大阪キャンパスへと繋がる大学通り商店街連合会と連携し、近畿大学生限定クーポンを活用した地域活性化プロジェクトを実施しました。

新型コロナウィルスの影響で大学の授業がオンラインとなり、キャンパスに通う学生が減ったことで、商店街にこれまでの活気が失われつつあります。また、学生も、対面授業が一部再開されたものの、これまでとは異なる学生生活を過ごしています。

このような状況を踏まえ、賑やかな学生街と楽しい学生生活を少しでも取り戻してもらうため、経済学部の学生が近畿大学生限定クーポンを活用した地域活性化プロジェクトを企画しました。

具体的には、特設サイトからスマートフォンン度ダウンロード可能な限定クーポンを配布し、大学通り商店街の対象店でクーポン画面と学生証と一緒に提示することで、割引やサービスを受けることができるようにしています。

合わせて読みたい記事

大学における各分野の特色ある取組(コロナ禍の取組)まとめ

このようにコロナ禍においても各大学は様々な取組を実施しています。中には新型コロナウィルスが収束したとしても引き続き実施したほうがよい取組もあります。

エントリーシートや面接試験等で「入職後にどんなことをやりたいか」や「大学として実施すべき取組」などを問われた際には、ここで紹介したような取組を提案してもよいですし、上記の取組から自分自身でアレンジするようなものを提案してもよいと思います。

各分野の特色ある取組を紹介している記事について

各分野の特色ある取組については、本ブログでも紹介していますが、会員限定の「大学職員への就職・転職対策サイト」ではより多くの取組を紹介し、紹介する内容も定期的に追加しています。

また、会員限定の「大学職員への就職・転職対策サイト」では、各分野の特色ある取組だけでなく、

・志望動機や志望理由の実例紹介
・エントリーシート作成例の紹介
・テーマ別小論文作成例の紹介
・テーマ別グループディスカッション対策
・大学職員の面接試験を受ける方が事前に作成した想定される質問と回答予定内容
・大学職員採用試験を実際に受験した方から情報提供いただいた面接試験で実際に出された質問
・大学職員採用試験を受ける前に知っておきたい66のデータ
・各種大学ランキングの掲載URLの紹介
・その他大学職員採用試験に活用できそうな情報(女子大学の存在意義、URAと事務職員の役割分担、応募する大学の課題や弱みを確認する方法等)

など、一般には公開しにくい情報を中心に掲載しています。

よろしければ会員限定の「大学職員への就職・転職対策サイト」もご活用ください。
⇒(会員限定)大学職員への就職転職サイト

合わせてチェック

その他の「特色ある取組」の記事
スポンサーリンク

管理人プロフィール
・大学職員歴10年以上で採用試験の面接官を担当
・これまでに大学職員を目指す約100人の方の応募書類等の添削や面接対策に対応
・キャリアコンサルタント(国家資格)保有
・ツイッター(@daigaku_123)でも採用試験対策に関する情報を発信しています
・Amazonで採用試験対策に関する電子書籍を販売しています
↓2020年7月にはAmazonのキャリア部門でホリエモンの「多動力」を抜いて9位と10位になりました↓Amazonキャリアランキング


新サイト(姉妹サイト)のお知らせ
会員限定の「大学職員への就職・転職対策サイト」を新たに作成しました。このサイトでは面接試験で実際に出された質問や実際に大学職員採用試験に応募した方の志望動機・ESの実例、テーマ別小論文作成例などの一般には公開しにくい情報を中心に掲載しています。主なコンテンツは、志望動機・志望理由実例紹介エントリーシート作成例まとめテーマ別小論文作成例テーマ別グループディスカッション対策実際の面接試験で出された質問紹介面接試験に向けた作成した回答予定内容紹介採用試験前にしっておくべき66個のデータ教育改革やグローバル化等の分野別の特色のある取組紹介各種大学ランキングまとめです。こちらのサイトもぜひご活用ください。
⇒大学職員への就職・転職対策サイト

2020年の人気記事(ページビューランキングトップ10)
第1位:大学職員の面接対策「よく出される質問」と回答例
第2位:【例文15個】大学職員志望動機例文まとめ~現役大学職員面接官が伝えたいこと~
第3位:大学職員の給料(年収)はピンキリだから受ける前にこの記事読んで!
第4位:現役大学職員面接官が伝える採用試験に合格するための対策
第5位:大学職員面接質問例「大学における職員の役割は何だと思いますか」の回答
第6位:大学職員の仕事内容を理解しておく理由と仕事理解ができる記事の紹介
第7位:面接質問例「大学職員に採用されたらどのような仕事がしたいですか」の回答
第8位:大学職員の面接試験でよい印象を与える逆質問とは
第9位:面接質問例「あなたの大学職員に採用された後のキャリアプランについて教えてもらえますか」の回答
第10位:大学職員の仕事②「教務の仕事内容」の紹介

本ブログの主な記事一覧
★「大学職員の仕事理解・職業理解」に関する記事★
★「大学職員採用試験に応募する前の準備」に関する記事★