部署名としては、教養課、教務課、教学支援課、教務企画課などという名称が多いようです。
教務の主な仕事としては以下のようなものがあります。

履修相談

学生がどんな履修登録をする際に、どのような授業をとったらよいのか相談にくるので、その相談に乗ったりします。

どの授業をとればどんな知識が身につくのか、どの授業をとればどんな資格がとれるのか、どれくらい履修をするのが適当なのか、無理な履修となっていないかなどについて理解をしておく必要があります。

履修については、間違った内容を伝えてしまうと、卒業ができなかったり、卒業時に取得したかった資格がとれなかったりするので、責任感をもって仕事を行う必要があります。

最近は、卒業要件(卒業に必要な単位数)も学年によって変わったりするので、入学年度ごとにしっかりと理解をしておく必要があります。

実際には授業内容の細かいところまでは理解できないのですが、学生にとっては先生よりも職員のほうが相談がしやすいので、できる限りアドバイスができるようにしておく必要があります。

履修登録の手続き

学生は前期(4月)と後期(10月)にそれぞれ履修登録をすることになっているので、登録までのサポートや登録手続きを行います。

教務の仕事は、学期の始まりが特に忙しく、この時期はたくさん学生が窓口に押し寄せてきます。

忙しくなってくると、学生への対応がおろそかになりがちですが、できるだけ効率的に、かつ、丁寧に対応する必要があります。

また、履修登録が終わったら、先生方に履修者の状況を情報提供したり、履修者があまりにも少ない科目については、開講を中止するなどの対応も必要になったり、逆に、履修者が増えすぎてしまったら、当初より大きい教室に変更にするなどの対応が必要になります。

特に、教室変更については、何となく簡単に思えますが、他の授業との関係で利用したい規模の教室が空いていないことが多くあります。

そうすると、時間割自体を変更する必要がありますが、学生が受けやすい時間帯や、先生方が実施したい時間帯(先生方は教室が比較的空きやすい1限や6限の授業は嫌がります)を考慮すると、簡単には変更することはできず、先生が望まない時間帯に無理にお願いするようなこともあります。

シラバス(授業計画書)の作成

各年度の始まる前には、先生に授業ごとの内容(講義計画、授業によって身につく能力、成績の評価方法等)などを申告してもらい、シラバス(授業計画書)を作ります。

シラバス(授業計画書)は学生が授業を選択するために非常に重要なツールとなるので、大学職員としては、しっかりと必要事項が記載されているかを確認します。

実際の現場では、先生方に対してシラバス(授業計画書)の締切を伝えて、提出を待ちますが、一定の先生方は提出締切までに作成してくれません。

また、提出をしてくれても、必要な内容をしっかりと記載してくれていない先生もいます。

そうなると、職員から催促を行うのですが、先生によってはあまりよい反応をしてくれない先生もいます。

先生によっては、「職員が教育に口を出すな」と言ってくるような先生もいますが、そうなったとしても、学生のためにうまいこと説明をいて、書いてもらう必要があります。

そうなっても、根気よく、めげずにお願いし続ける必要があったります。
ここでも、職員の態度によっては、先生方を怒らせてしまうので、常に丁寧な態度をとる必要があります。

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時間割の作成

シラバス(授業計画書)と併せて、各年度の時間割の作成をします。

こちらも基本的には、先生方が主体となって作成しますが、職員の立場からは、必修科目が同じ時間帯に重なっていないか、同じ分野の科目が同じ時間帯になっていないかなどを確認します。

また、先生方は1限などの朝早い時間帯や6限などの夜に近い時間帯は授業を設定するのを避ける傾向にあります。

そうすると、2~4限に授業が集中するのですが、そのなると教室が足りなくなるケースがあります。

そうなった場合は、時間割を変更してくれそうな先生(主に若手の先生)に、別の時間帯に変更してもらうようお願いをしたりする調整も必要になります。

先生によっては、「なんで自分が変更をしなければならないのか。〇〇先生のほうを変更すればよいじゃないか」などと怒る先生もいるので、どんな先生にお願いをするか、また、お願いの仕方もしっかりと考える必要があります。

定期試験への対応

各学期の学期末には、定期試験を実施します。

具体的には、各科目の試験日程を調整し、持ち込みの有無などを確認したうえで学生にお知らせをします。

その後、大学によって異なりますが、問題を印刷したり、回答用紙の枚数をチェックしたりします。

最近は、経費削減の観点から、印刷やチェックなどの単純作業はアルバイトや人材派遣の人が実施しているケースもありますが、そのような場合は、大学職員としては全体の統括を行うことになります。

その他に、定期試験中に学生の不正行為(カンニング等)が起きたときは、学生や試験監督の先生から事情聴取をして、必要に応じて処分の手続きまで行うこともあります。

また、成績発表の際には、成績評価基準どおりに成績がつけられているか、試験欠席者に成績がついていないかなどの細かいチェックも行います。

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退学や休学の手続き

大学の多くの学生は4年間で大学を卒業することになりますが、学生によっては途中で退学したり、休学を取得したりする場合があります。

多くの場合は、事前に学生が相談に来るので、学生の話を聞きながら、本当に退学すべきなのか、休学をする場合は、復学後の学習計画などについてアドバイスしたりします。

特に退学の場合は、何となくの勢いで退学したいと考える学生もいるので、場合によっては一度は休学を勧めるということもあります。

非常勤講師の手配・手続き

大学では、常勤の先生以外の先生(非常勤講師の先生)に授業を行ってもらうことも多くあります。

どのような先生にお願いするかは、基本的には常勤の先生が決めることになりますが、決まった後の手続きは大学職員が行うことになります。

具体的には、依頼文を出したり、授業に来たときの施設の利用方法などについてご案内したりします。

学生の成績を保護者への通知

最近は、学生の成績を保護者に通知する大学が増えてきています。

保護者にとっては高いお金を払っているので、知りたいと思うのは当然だと思いますが、「そこまでやる必要はない」という意見もあったりします。

ただ、大学側はどちらかというと保護者へのサービスを充実させることにより、「選ばれる大学」になれると考えていることから、保護者のニーズに合わせることが増えてきています。

大学によっては、ウェブ上で保護者が成績を確認できるシステムを整えていたりもするので、どんどん進化してきています。

他大学との単位互換手続き

大学によっては、他の大学で履修した科目(単位)を、自分の大学の卒業単位に振り替えることのできる制度を整えています(単位互換制度)。

文科省としても、他の大学と連携して、多様な学びを促し、社会に必要とされる人材を育成するよう求めてきているので、最近のトレンドでもあります。

具体的には、学生が単位の互換の申請をしてくるので、自分の大学の単位として認めることがふさわしいかについて判断をしていくための処理を行うことになります。

大学によっては、特定の大学と単位互換協定を締結し、その大学との連携を促すような取り組みをしているので、協定を締結する際の調整なども必要になってきます。

他の大学ですばらしい授業があり、それを自分の大学の学生が受講できるといことは非常に魅力的なことなので、大学としては積極的に進めたい取組の1つだと思います。

教職免許等の資格取得の手続き

各大学では、学生が取得できる資格について、どんな授業を受ける必要があるかなどの相談をする部門を設置しています。

特に、教職免許をなどは、かなり細かいルールがあるので、学生も不安になることが多く、職員に相談してくるケースが多いです。

大学職員としては、法令などをしっかりと理解して、学生に対して適切なアドバイスをする必要があります。

FD(ファカルティ・ディペロップメント)の企画・運営

FD(ファカルティ・ディペロップメント)とは、簡単に言うと、教育をよりよくしていくための取組で、多くの大学で実施しています。

具体的な取組としては、アクティブラーニングの手法を紹介する講演会を開いたり、教員同士が授業を相互で観察することにより授業改善を行ったりしています。

実際には、担当の先生と相談して、他大学の実施状況を踏まえながら、イベントの企画・運営を行うことになります。

以上が教務の仕事のイメージとなります。

実際に仕事を進めていくうえでは、先生方と連携をしながら進めていくことが多くなるため、いかに先生方と信頼関係が築けるかが重要になります。

というのは、先生に方から信頼を得ていれば、先生方は多少無理のあるお願いも対応してくれますが、信頼関係がないと、明らかにやるべきことであっても、なかなかやってくれないことがあります。

信頼関係は、すぐに築けるものではなく、日々の積み重ねが大切になるので、その点を理解して仕事に取り組む必要があります。


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