大学職員を目指す方からのご相談を受ける中で、「他大学の併願状況や他大学の選考状況を聞かれたときにどのように回答すればよいですか」という相談を受けることがあります。そこでこの記事では面接試験で他大学の「併願状況」や「選考状況」を聞かれた際の回答のパターンやポイント、現役大学職員面接官である私なりの考え方などをお伝えします。

大学が他大学の併願状況・選考状況を聞く趣旨

面接試験の回答をするうえでは、面接官がどんな意図があって質問しているかを理解する必要があるので、まずは大学側がなぜ「併願状況」や「選考状況」を聞くかを解説します。

併願状況・選考状況を聞く一般的な趣旨と私が感じていること

大学側が「併願状況」や「選考状況」を聞く理由は、一般的には「志望度の高さ」「志望する業界・大学に一貫性があるか」「内定を出す判断をするため」などと言われています。

ただ、私がこれまでに面接官をやった経験から感じることとしては、

・志望度の高さ
→ほとんどの人が「第一志望」というのでこの質問だけではわからない(実際に「第一志望」と言っていた学生が何人も内定辞退している実績がある)。

・「志望する業界・大学に一貫性があるか」
→一貫性がなくても「その人と働きたい」と思えば一貫性はあまり気にならない。よい人材は「好奇心が旺盛」という場合もあるので、大学職員以外の業界に応募していたからといって、それだけでマイナスな評価にしたいとは思はない。

・内定を出す判断をするため
→最終面接以外はあまり意味がない。

と思っています。

自分にとって一番よい印象を与えられる回答を考えることが大事

このため、単純に「第一志望」と言えばよいというわけではないですし、「貴学しか受けていません」「就職・転職活動を始めて貴学が1つ目の大学です」のとだけ言えばよいということもでないと思っています。

仮に、「貴学しか受けていません」と回答した場合、母校のみを受けるような特定の大学しか受けないような理由がない限りは、「大学職員になりたいのになぜ1大学しか応募していないのか」「複数の大学を同時に応募するようなパワーがないのか」などと感じる面接官もいます。

また、「就職・転職活動を始めて貴学が1つ目の大学です」と回答した場合、1次面接では通用するかもしれませんが、最終面接の場合は、その大学に応募してから1か月や2カ月経過している状況で他の大学に応募していないということになり、「貴学しか受けていません」と回答した場合の同様の印象になるケースもあります。

例えば、「実は貴学と〇〇大学で迷っています」と回答したほうが「誠実さ」が伝わるかもしれませんし、「〇〇大学も最終面接まで進んでいます」と正直に答えたほうが、「この人は他大学でもやはり評価されているのか」といったよい印象を与えることができる場合があります。

もちろん、自分にとってマイナスの評価になるようなことや、回答によって答えにくい追加の質問が想定されるような内容を言わないほうがよいです。

ただ、自分にとって一番よい印象を与えられる回答は何なのかということを考えたうえで回答したほうがよいと思います。

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他大学の併願状況・選考状況の回答は嘘が多いことは面接官も理解している

次に、実際の面接官が「併願状況・選考状況」の回答を聞いたときにどのような印象を持つことが多いかを説明します。

これを知ったうえで自分の回答を考えると、これまでと違った回答になるかもしれません。

面接官は「本当のことを言っていないな」という印象を持つことが多い

私もこれまでに100人以上の受験者と面接してきたと思いますが、エントリーシートにも「他大学の併願状況・選考状況」を書く欄がありますし、面接の場でも面接の最後のほうでこの質問を聞くことが多いです。

面接の際に「併願状況・選考状況」について質問し、その回答を聞いた際に一番感じることが多い印象は、「この人は本当のことを言っていないな」という印象です。

もちろん、受験している以上は、「実は第5希望です」などという訳にはいかないですし、これを言ってしまったらどちらかと言うとマイナスの印象を受ける可能性が高いと思います。

ただ、たからと言って、「貴学しか受けていません」と言われても、母校にしか就職したくないなどいうような特別な理由がある人を除けば、そもそも「大学職員になりたい」と言っているのに本当に1つの大学しか受けていないのであれば、「そもそも大学職員になりたいという気持ちが弱い」と感じてしまいます。

また、「〇〇大学と〇〇大学を受けていますが、合格したら必ず貴学に入職します」と言われても、併願している大学が明らかに自分の大学よりも上位大学であれば、「絶対にそっちが第一希望だろう」と思ってしまいます。

面接官が「本当のことを言っていないな」という印象を持つ理由

面接官が「本当のことを言っていないな」と思う理由はいくつかあります。それはそもそも、

・大学に限らず就職活動や転職活動する際は併行していくつもの会社や大学を受けるのが一般的である
・大学側もこれまでに面接で「第一志望」と言っていた人にも内定辞退されている経験が何度もある
・仕事でマネジメントをしていたり、面接官の経験が長いと何となく本当のことを言っているか、嘘を言っているかが話しぶりや態度などからわかってくる

ということがあるからです。

例えば、テレビ業界に就職しようとする人が、フジテレビしか受けないということはあまりなく、当然に日本テレビやTBS、テレビ朝日などの同じ業界の会社に同時に応募します。

これは、商社であっても、銀行であっても、大学であっても同じなので、「1つの大学しか受けてない」という回答はかなり違和感があります。

また、大学側もこれまでに何十年も採用活動を行ってきて、面接時に「第一志望」と言っていた学生だけでなく、面接官の感覚的に「絶対この応募者は内定を出せば入職してくれるはず」などと思った場合でも、内定辞退をされる経験をしています。

場合によっては、3月の入職ギリギリの段階で急に内定辞退してくることもあります。

どの大学でもこのような経験を積んできているので、単に「貴学しか受験していない」などと言われても、「本当のことを言っていないな」という印象を持ってしまいます。

ただ、多くの人に対して「本当のことは言っていないな」と思うので、あまりこの回答で差は付かないのですが、このような印象を感じているというとは理解しておくとよいと思います。

どのような回答が正解かはその人のキャラによっても変わるので「これが正解」というのはない

もちろん、面接官も「貴学しか受けていません」と回答されたときに、「嘘をつくな!」とは言わずに、大人の対応をしますが、複数大学に応募することが一般的で、これまでに内定辞退されている経験を増えると、上記のような印象を持つようになっているということを理解しておいたほうがよいです。

そのうえで、余計な質問をされないために、単に「第一志望です」というのも1つの戦略ですし、他の受験者との差別化を図るために、「〇〇大学と〇〇大学に応募しています。正直に申し上げると〇〇大学のほうが偏差値も高く安定していると思いますが、私は若手職員が活躍しやすい環境が整っている貴学が第一志望です」などという言い方にしたりすると、また違った印象を与えることができます。

実際にどのような回答をするかについては、戦略的な面があるので一概には言えませんし、その人のキャラによっても正解となる回答は変わってくると思います。

例えば、「誠実さ」をアピールしている人がこの質問で嘘をついてしまったら、「誠実さ」の印象も弱くなってしまいますし、「チャレンジ精神」や「主体性」をアピールしている人が、1つの大学しか受けていないと言ってしまったら、「チャレンジ精神ないじゃないか」ということになってしまいます。

このため、自分自身がどんなところを強みとしてアピールしているのかなども踏まえる必要があるので、「この回答が正解」というのはありません。

面接に臨む際はこのことを理解したうえで、改めて自分自身でどのような回答をすべきかを考えていただけるとよいと思います。

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他大学の併願状況・選考状況の回答パターン

次に、他大学の併願状況や選考状況を聞かれた際に、どのような回答のパターンがあるかを解説していきたいと思います。

ここでは、「他大学の併願状況・選考状況を教えてください」という質問と、「内定が出たら入職しますか」の2つの質問に分けて回答例を示したいと思います。

できるだけメリット・デメリットを併せて記載しますので、それも踏まえながらご自身としてどのような回答が一番望ましいかを考えていただけるとよいと思います。

「他大学の併願状況・選考状況を教えてください」への回答例

大きく3つに分けて紹介します。

<回答例①:貴学のみ系>
・貴学しか受験していません。
・貴学が第一志望なので、まずは貴学のみに応募しています。

【メリット・デメリット】
・それ以上突っ込んだ質問がされにくい。
・「母校のみを受けている」「他に受験できる大学がない」などの明確な理由がない場合は「本当のことを言っていないな」という印象を持たれてしまう。

<回答例②:就職・転職活動を始めたばかり系>
・就職・転職活動を始めたばかりで現時点では貴学しか受験していません。

【メリット・デメリット】
・それ以上突っ込んだ質問がされにくい。
・面接の時点では応募書類を出してからそれなりの期間が経過しているので、「就職・転職活動を始めたばかり」と言っても面接を受けている大学に応募してから1ヶ月以上は経過していることも多いため、この時点で「他大学に応募していない」「他に応募する大学は決まっていない」というのは違和感がある。

<回答例③:ある程度正直に言う系>
・〇〇大学と〇〇大学に応募している。
・現時点では貴学の他に3つの大学の選考が進んでいる。
・これまでに貴学を含めて5つの大学に応募して、現在選考が進んでいるのは貴学を含めて3大学です。
・現状では〇〇大学は2次面接の結果待ち、〇〇大学は来週1次面接を受けるところです。

【メリット・デメリット】
・他大学を受けていることで志望度が低いと捉えられる可能性がある。
・他の受験者があまり本当のことを言わない中で、「正直さ」や「誠実さ」をアピールできる可能性がある。
・他大学の選考でそれなりに進んでいる場合は、「他大学でも評価されている」ことをアピールできる場合がある。

「ある程度正直に言う」場合の注意点

回答例③の「ある程度正直に言う」場合には何点か気を付ける点があります。

まずは、すべてを言う必要はないということです。例えば、「誠実さ」をアピールしたいからと言って、その時点で応募している10個の大学の状況を1つ1つ説明しても、大学側もそこまでの情報を求めていません。

実際に回答する際は、主な大学を取り上げたり、「10大学に応募しています」など、ある程度端的に回答できるようにしておきましょう。

また、面接の中では志望動機を聞かれていることがありますが、その際に、

・大学改革を積極的に行っている大学で働きたい
・語学力を活かせる大学で働きたい
・社会課題を解決するような研究を支援したいので研究大学で働きたい

などと自分なりの大学選びの軸を伝えている場合がありますが、その際は、その考え方にある程度合致している大学を伝えたほうが一貫性はとれます。

もちろん合致しない大学があっても、その大学に応募した理由を説明できればよいのですが、自分で説明した内容と一貫性があったほうが、その説明の説得力が増すので、この点についても意識したほうがよいです。

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「内定が出たら入職しますか」への回答を考える際の注意点

「内定が出たら入職しますか」や「第一志望はどの大学ですか」などの質問への回答は正直難しいところがあります。

特に、最終面接では、大学としても「内定辞退」されたくないという意識があるので、仮に面接試験で全く同じ評価の応募者がいて、どちらかが「第一志望」でどちらかが「自分の大学よりも格上の大学で最終面接まで進んでいる状況」であれば、前者に対して優先的に内定を出す可能性があるからです。

ただ、「この人は他大学に行ってしまうだろうな」と思いつつも、「この人はうちの大学に来てもらいたい」とかじるなど、面接での評価が高ければ、他大学は不合格となることを期待してとりあえず内定を出すということもあります。

次に応募者側の視点としては、他大学の内定が1つも出ていない状況では、仮に第一志望でなくても、内定を取っておきたいという気持ちになると思います。

このため、正直に答えたり、曖昧な回答をして内定の可能性を低くしてしまうのであれば、嘘をついてでも内定が取れる可能性の高い回答をするしかないのかなと思います。

そうなると、基本的には「入職します」「第一志望です」という回答にならざるを得ないと思っています。

ただ、このような状況でもあえて、「入職します」「第一志望です」以外の「すべての選考を終えてから考えます」「貴学と〇〇大学のどちらかにしようと思っています」などと、他の受験者とは異なる回答をするという戦略もあると思います。

これについても、応募者の戦略やキャラによって最適な回答が変わってくるので、ご自身が一番よい印象を与えられると思う回答を選んでいただけるとよいと思います。

「内定が出たら入職しますか」への回答例

<回答例①:入職します・第一志望です系>
・貴学が第一志望なので必ず入職します。
・内定をいただけたら必ず入職します。私は○〇のような大学で働きたいと考えていて、貴学がそれに一番近い大学だと感じているので、ぜひ貴学で働きたいです。
・現在選考中の大学はすべて魅力的な大学で、正直あまり違いはないと思っています。このため、最初に内定をいただけた大学に入職しようと思っており、貴学が一番選考スケジュールが早いので、貴学から内定をいただけたら他大学は辞退するつもりです。
・〇〇大学で内定をいただいていますが、貴学が第一志望なので、貴学から内定をいただけたら〇〇大学は辞退するつもりです。

【メリット・デメリット等】
・基本的には追加の質問がされにくい。
・単に「入職します」「第一志望です」と回答するよりは、何らかの理由を併せて説明したほうが説得力が増す。
・応募している他大学の名前を伝えた場合は、例えば「〇〇大学のほうが規模が大きく労働条件などもよいと思いますがなぜ本学に入職するのですか」などという追加の質問がなされる可能性もある。

<回答例②:考える・検討する系>
・実は〇〇大学も最終面接まで進んでいるのですが、貴学と〇〇大学のどちらかで悩んでいます。最終的には両方の選考が終わってから落ち着いて考えたいと思っています。
・大変言いにくいのですが、現時点での3つの大学の選考が進んでいるので、この3つの大学は受けさせていただきたいと考えています。そのうえで内定をいただける大学が複数あればその中で検討したいと思っています。
・すべての大学の選考を終えてから、私自身が働くうえで重視している職員の役割が多いかやグロバール化の取組を推進しているかなどを改めて比較検討して決めたいと思っています。

【メリット・デメリット等】
・内定を出したとしても辞退の可能性があることが伝わってしまう。
・「誠実さ」や「正直さ」などがアピールできる可能性がある。
・他大学でも順調に選考が進んでいることを伝えることで、他大学でも評価されている人材であることをアピールできる。

回答パターンのまとめ

以上のように「併願状況」や「選考状況」を回答するうえでは、色々な要素を考慮してどのように回答するかを考える必要があります。

全体をまとめると

・正直に回答するのか
・正直に回答する場合はどこまでを、どのように回答するのか
・大学名まで伝えるのか
・最終面接とそれ以外では回答内容や戦略を変えるのか

などの視点を考慮する必要があります。

最終的にどのように回答するかについてはなかなか難しいところがありますが、悔いの残らないようにするため、自分なりにしっかりと検討して回答の方向性を決めるとよいと思います。

 

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回答内容だけでなく伝え方・態度も重要

面接での対応については、回答の「内容」に注目しがちですが、「伝え方・態度」も重要です。

例えば、「貴学と〇〇大学で悩んでいます」と回答する場合は、それまでと同じようなテンポ・話しぶりで回答するのか、申し訳なさそうな態度で回答するかによっても面接官が受ける印象があります。回答をする際に、質問を受けた後に即答するのか、少し間を置いて回答するのかによっても印象が変わります。

また、「貴学の〇〇に魅力を感じているので貴学が第一志望です」と回答するときも、熱意が伝わるような伝え方をすることで説得力が増したりします。

このようなこともあるので、面接での「回答内容」だけでなく、「伝え方・態度」も重要であることを理解しておくとよいと思います。

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大学職員への就職・転職相談の中でいただいた質問とそれに対する回答

私が大学職員への就職・転職相談を受ける中で、「併願状況・選考状況」に関する質問を受けることがありますので、いくつかここでご紹介したいと思います。

「質問①:転職サイトを見ながら探しています」という回答を考えているが問題ないか

<質問>
「他の大学や学校法人の選考に応募していますか」への質問の回答として、「いくつかの転職サイトを見ながら探しています」というような回答を考えています。それとも「貴学に魅力を感じて応募を決めたので他の大学・学校法人は応募していません」とするべきでしょうか。

<私の回答>
この質問の趣旨としては、「選考が進んでいる大学はあるか」ということや、この回答を聞いて「内定を出しても辞退される可能性があるか」を判断するためのものだと思いますので、質問の趣旨に対する回答としては少しズレているように感じます。

他の就職・転職サイト等を見てみると、「貴社・貴学しか受けていません」と言ったほうが追加で余計なことを聞かれないという人もいます。

このため、そのよう回答も選択肢の1つとしてはあると思います。

ただ、私個人としては、大学職員を目指しているのにその大学しか受けていないのは、母校しか受けていないというような人や、ほとんど大学職員の求人がない地域、就職・転職先としての大学選びに強いこだわりがあるなど、特別な理由がない人を除けばいないと思っています。

また、「転職活動を始めたばかりなので1校目です」も、面接に進んでいる段階でどこも応募する大学がないというのも違和感があります。

このような回答をすると、嘘をついているか、本当に受けていないのであればあまり活動的ではない人と感じるので、選考が進んでいる大学があれば、「〇〇大学では〇〇次選考まで進んでいる」とか、「現在〇〇大学と〇〇大学に応募中」などと正直に言ってしまったほうが個人的にはよいと思います。

ただ、その回答の後に「第一志望ですか」「内定を出したら入職しますか」などと追加の質問が出される可能性があります。

その際は、基本的には何らかの理由付けをして第一志望と伝えるしかないと思っています。

これは、「内定を出しても他大学に行ってしまうのでは」と思われて、その点がマイナスになってしまうことを避けるためです。

ただそうなると、本当に第一志望であればよいのですが、そうでない場合は結局は本当のことを言わないということになってしまいます。

ここで本当のことを言わないのはやむを得ないと思いますが、回答内容に関わらずよい人材と感じれば内定を出すということもあるので、状況によってはここでも正直に伝えて、「誠実さ」などをアピールすることも戦略としてはありだと思います。

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「質問②:すべて正直に言ってしまってもよいか

<質問>
昨年から大学職員への転職活動を行っていて、これまでに30大学以上に応募しています。面接の中で「併願状況・選考状況」を聞かれた場合は、正直に「これまでに30大学受けた」と言ってもよいのでしょうか。

<私の回答>
実際に「これまでに30大学を受けた」ということを言ったとしても、「採用したい人材」という印象を与えることができれば、この回答をもって落とされるということはないのかなと思います。

ただ、正直に伝えるとしても、すべてを伝える必要はないので、例えば、現在選考が進んでいる大学に絞って伝えたり、自分の大学選びの軸に一致する大学のみ伝えるなど、別の回答を検討してもよいと思います。

もちろん「30大学を受けた」ということで、熱意的な部分をアピールすることもできると思いますが、「30近い大学の採用試験に落ちた」ということをマイナスな印象として捉えられてしまう場合もあるので、個人的にはもう少し絞った形で回答したほうがよいと思います。

「他大学の併願状況・選考状況」を聞かれた場合の回答方法まとめ

他大学の併願状況や選考状況を聞かれた際は、あまり深く考えずに「第一志望です」などと回答しようと思っている人も多いと思います。

ただ、深く考えると色々な視点があったり、他の受験者との違いをアピールすることのできる質問であったもします。

面接試験対策はどこまでやればよいか難しいところもありますが、「他大学の併願状況・選考状況」の回答を考える際の参考にしていただければと思います。

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