<面接官の視点や回答の方向性>
まずは、転職者に対する大学の考えになりますが、最近の大学では、以前よりも転職者を採用する傾向が高くなってきているように思います。

これは、個人的な考えになりますが、以前の大学は、最近のような大学間の競争があまりなかったこともあり、職員も他大学との競争のない環境で育ってきており、決められた仕事を着実にこなすことは得意ですが、新しい取組を進める能力が弱かったり、そもそも大学をよくしていこうという発想がない職員が多いからだと思っています。

私が勤務する大学は、どちらかというと改革志向の強い大学で、他大学の職員と話している限りでは、職員の意識は全体的に高い大学だと感じています。

ただし、その中でも、新しい取組を導入したりすることに抵抗を感じる職員もそれなりにおり、そのような職員の年代は30代後半以上が多いと感じています。

なぜ、新しい取組を導入したりすることに抵抗を感じるかというと、大学の経営層には大学の将来に対する危機感を感じている人は増えてきていますが、一般の職員にはまだまだ危機感が薄いということがあります。

また、新しい取組を導入するということは、基本的には仕事が増えるということになります。

もちろん、本来であればスクラップ&ビルドをしながら仕事を進めていくことが理想となりますが、現実では、スクラップする仕事はあまりなく、新しい仕事がどんどん増えてきていく状況にあります(スクラップすることでサービスが低下するような印象がありなかなかスクラップできない状況があります)。

職員の中でも若手の職員であれば、成長をしたいという意欲があったり、日々の生活の中で仕事に費やせる時間が多くあるので、新しい取組を導入することにあまり抵抗はないのですが、ストレスなく、そこそこの仕事ができればよいと割り切っている職員は、どうしても新しい取組に対して抵抗をしてしまうことがあります。

もちろん、ストレスなく、そこそこの仕事ができればよいという層の意識を変えることができればよいのですが、一度、そのような意識をもってしまったらなかなか意識を変えることは難しいです。

また、そのような層を排除できたりすればよいのですが、日本の法律ではそれができないような状況になっています。

このような状況から、他の業界で活躍をしてきた人材に大学としても期待をしていると思っています。

続いて、面接の考え方になりますが、転職者に対する面接では、新卒者とは異なり、実際の仕事経験のエピソードを聞きながら、大学に適した人材かどうかを判断していきます。

上記にも記載しましたが、大学では新しい取組をどんどん進めることにより、大学全体の業務量が増えてきています。

このため、業務をいかに効率的に進めるかということが大事になってきており、それを実現できる人材を求めてきています。

回答にあたっては、受験者自身の経験から、業務を効率化したエピソードを挙げ、受験者自身が、効率化の重要性を認識し、それを常に意識して業務を進めていける人材であることを伝えられるとよいと思います。

<回答例①>
「できることはすぐやること」だと思います。

これは、これまでに職場で出会った人を見て、「すぐやる」人は仕事をどんどん裁いていて、結果として効率的に進めていると感じたので私自身も実践するようになりました。

実際の仕事の中では、同時並行で多くの業務が舞い降りてくることになります。

その時点で抱えている業務の種類が多ければ多いほど、タスクを管理する時間や資料を探す時間などに費やすことになるので、業務の優先度を考慮しつつ、処理できるものはすぐに処理をして、管理する必要のない状態にしていくことが大事だと思っています。

【考えられる追加質問】
・自分なりのスタイルを確立するまでにどのような苦労がありましたか。
・長期的な時間が必要な業務にはどのように取り組んできましたか。

<回答例②>
現在の仕事では、コスト管理にかなり厳しいこともあり、常に業務の効率化の意識を持つように指導されてきました。

その中で、エクセルのマクロ機能を使った業務の効率化は、データを扱うことの多い大学でも活用が可能だと思うので、これまで業務経験を活かしながら、大学の中での業務の効率化に役立てていきたいと思っています。

【考えられる追加質問】
・エクセルのマクロ機能を使って具体的にどのような業務を効率化してきましたか。
・大学ではどのような業務に活用できると思いますか。

 

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