<面接官の視点や回答の方向性>
最近の大学では、「教育の質保証」という言葉が盛んに使われるようになってきており、「教育の質を高めること(教育改革)」が強く求められてきています。

文部科学省も、中央教育審議会などの答申において、教育の質保証を高める取組を促進していたり、認証評価制度を充実させることにより、大学教育の質を高めようとしてきています。

このような背景から、受験者自身が考えている教育改革の考え方を確認することで、大学業界の理解度や分析力、受験者自身の提案力や創造力などを確認します。

回答にあたっては、教育の質を高めることが求められている背景や各大学の状況に合った取組の提案ができるとよいと思います。

そのためには、受験する大学がどのような教育を行っていて、どの部分が強くて、どの部分が弱いのかを分析しておく必要があります。

◆用語確認
「認証評価制度は、学校教育法に基づいて、国公私全ての大学、短期大学、高等専門学校に対して、7年以内に1回(専門職大学院は5年以内に1回)、文部科学大臣の認証を受けた評価機関(認証評価機関)による第三者評価(認証評価)を受けることを義務付けるものである。

国による事前規制を弾力化しつつ、大学等の教育研究の質の担保を図るため、設置後の大学等の組織運営や教育研究活動等の状況を定期的に事後確認する体制を整備する観点から導入された」とされている。(文部科学省ウェブサイトより)

<回答例①>
高等教育の授業料無償化の動きも含めて、大学には多額の税金が使われていることから、大学教育に対する期待は年々高まってきていると思います。

そのような中で、大学には、社会や企業が必要とする人材を輩出することがこれまで以上に求められてきていると思います。

貴学のウェブサイトを確認したところ、貴学では、アクティブ・ラーニングの導入やラーニング・コモンズの設置などの組織的な教育改革を進められていると感じました。

さらに教育の質を高めていくためには、これまで以上に学生の声を聞くことで、よりよい教育ができるのではないかと思いました。

A大学では、授業改善を進める際に、授業の満足度アンケートを実施するだけでなく、先生方と学生が教育をよくしていくためのディスカッション(FD会議)を年に2回実施していると聞きました。

このように、学生の声をこれまで以上に聞くことで、学生の視点に立った教育改革ができるだけでなく、「学生とともに創る大学」となることで、学生の愛校心も醸成できると思います。

【考えられる追加質問】
・ディスカッションのテーマはどのようなものが考えられますか。
・「学生とともに創る大学にしていくためには、その他にどのような取組が考えられますか。

<回答例②>
高等教育の授業料無償化の動きも含めて、大学には多額の税金が使われていることから、大学教育に対する期待は年々高まってきていると思います。

そのような中で、大学には、社会や企業が必要とする人材を輩出することがこれまで以上に求められてきていると思います。

貴学では、PBL教育、産業界と連携した実習、リメディアル教育、多彩なFD活動の実施など、幅広い教育改革を進めていると感じました。

さらに教育の質を高めていくためには、これまで以上に「学生が挑戦できる大学」になることだと思います。

学生の成長を促すのは、授業も大切ですが、留学、インターンシップ、ボランティア、部活・サークルなど、授業外に幅広い経験をすることも重要だと考えています。

このため、大学として、学生が様々なことに挑戦できる仕組みや環境を整えることで、教育全体がさらに活性化すると考えています。

【考えられる追加質問】
・「高等教育の授業料無償化」についてどのように考えていますか(「高等教育の授業料無償化」には賛成ですか、反対ですか)。
・「挑戦できる大学」になるためには、その他にどのような取組が考えられますか。

 

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