<面接官の視点と回答の方向性>
大学は、国公立大学では、運営費交付金、私立大学では私立大学等経常費補助金など、多くの税金が使われております。また、高等教育の無償化政策により、一定の要件を満たした学生個人に対しても補助金が配布されるようになりました。
このため、大学は社会の要望に応える必要があり、その1つに企業が求める人材を育成するということがあると思います。
実際に教育を行うのは教員ではありますが、職員としても「企業が求める人材を育成する」という視点を持ち、それを実現するための環境を整えることが必要になってきます。
大学の現場では、特に先生方としては、「企業が求める人材に合わせた教育」を行うのではなく、「大学側が大学自身でやるべき教育を考え、そうすることで、社会で活躍する人材を育成することできる」といった考え方もあります。
ただ、このような考え方は少しややこしいので、面接での回答は、企業側が求めている人材や能力はこのようなもので、大学としてはそれに合わせた教育を行うべきといった回答が無難だと思います。
また、大学では、短期的な視点ではなく、長期的に活用できる能力を育成するという視点もあってもよいと思います。
<回答例①>
以前は企業が新卒を採用した場合は、企業においてきめ細かく育成をしていましたが、今では企業に人を育てる余裕がなくなっていると言われています。
このため、企業としては、大学に対して、以前よりも高い水準の卒業生を輩出をすることを求めていると思います。
経団連の調査によると、採用選考にあたって重視している能力については、「コミュニケーション力」、「主体性」、「協調性」が上位にきているので、大学としてはこれらの能力が身に付く教育を実施していく必要があると思います。
また、卒業生は、卒業後40年以上も働くことになるので、大学としては生涯に渡って活用できる能力を身に付けることができる場であるべきだと思います。
<回答例②>
企業が採用選考で重視している主体性、協調性を身につけた学生を輩出していくことが求められていると思います。
身に付けてほしい能力が大学の教育と企業の求めているもので乖離しているというデータもあるので今後は産業界とも連携を深め、より良い人材を輩出しなければならないと思います。
【考えられる追加質問】
・「コミュニケーション力」、「主体性」、「協調性」を育成するためにはどのような教育が必要になると思いますか。
・長期的に活用できる能力とはどのようなものが考えられますか。
姉妹サイトの「【会員限定】大学職員への就職・転職対策サイト」では、大学職員の採用試験を実際に受けた方にご協力いただき、面接試験で実際に出された質問などを紹介しています。実際にされた質問になるので、面接試験対策をする際にも参考になると思います。会員限定となりますが、よろしければこちらのサイトもご活用ください。
→「大学職員採用試験で実際に出された面接試験での質問や筆記試験の内容(大学職員への就職・転職サイト)」はこちら
2024年10月時点では、以下の大学の情報を掲載しています。
秋田公立美術大学、大妻女子大学、追手門学院大学、桜美林大学、香川大学、学習院大学、神奈川大学、関西大学、関西学院大学、神田外語大学、北九州市立大学、九州工業大学、共愛学園前橋国際大学、京都光華女子大学、金城学院大学、慶應義塾大学、高知大学、国際基督教大学、国士館大学、滋賀県立大学、実践女子大学、淑徳大学、順天堂大学、常翔学園(大阪工業大学・摂南大学・広島国際大学)、上智大学、成蹊大学、成城大学、西南学院大学、玉川大学、多摩美術大学、千葉大学、中央学院大学、津田塾大学、東京医科大学、東京造形大学、東京電機大学、豊田工業大学、名古屋市立大学、福岡教育大学、福岡工業大学、福岡女子大学、藤田医科大学、星薬科大学、武蔵大学、武蔵野大学、明海大学、明治薬科大学、名城大学、ものつくり大学、山口県立大学、横浜市立大学、立命館大学、琉球大学、早稲田大学