<面接官の視点や回答の方向性>
大学職員の仕事をしっかりとイメージできているかを見ているので、職員の仕事と絡めて具体的な説明ができるとよいと思います。

少し注意していただきたいこととしては、大学職員を目指す方の中には、「教育」をよくしたいと考える人も多いです。

ただ、「教育」や「研究」に関することは、基本的には先生方の領域となるとめ、職員ができることは限られてきます。

一方で、職員だからこそできるところも多くあるため、面接の場では職員だからこそできることを念頭に置いて回答する必要があります。

面接の場で自分がやっていきたいことや大学の理想を話すことも大事ですが、例えば、「すべての授業をアクティブ・ラーニングにしたい」と言った場合は、「教育を行うのは先生の仕事だから、職員として何ができるのか」などとさらに聞かれてしまうことになります。

また、「カリキュラム改革をしたい」だと場合によっては面接官に「それは職員ではできない」と言われてしまう可能性がありますが、「カリキュラム改革に携わりたい」だと、「それは職員ではできない」と言われる可能性は低くなります。

そうなったときに、職員と教員の役割をしっかりと理解していないと、適切な回答ができなくなってしまうので、あらかじめ職員の役割について理解したうえで回答を準備しておいたほうがよいと思います。

◆用語確認
「アクティブ・ラーニング」とは
伝統的な教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学習者の能動的な学習への参加を取り入れた教授・学習法の総称。

学習者が能動的に学ぶことによって、後で学んだ情報を思い出 しやすい、あるいは異なる文脈でもその情報を使いこなしやすいという理由から用いられる教授法。

発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディ スカッション、ディベート、グループ・ワーク等を行うことでも取り入れられる。(文部科学省ウェブサイトより)

<回答例①>
大学は先生と職員が連携し、両輪となって運営していく必要があると思います。

その中で、先生方については、教育・研究という大きな業務がある中で、「大学がどう進むべきか」という経営的な部分については、常日頃考えることは難しいと思います。

また、大学の組織では、特に「教育」や「研究」に関することは、先生方に権限があるものも多いと聞いております。

このため、職員は、先生方が正しい判断ができるように必要な情報を提供したり、大学が進むべき道に先生方が決定するように誘導していくことが職員の役割だと思います。

<回答例②>
教員と違い教鞭をとるわけではないので、その意味では直接教育に関わるものではないですが、教員がより質の高い教育を実施できるように他大学の先進的な事例などの有益な情報を提供したり、教育環境の整備を進めるなど、教員のサポートを行うことができると考えています。

また、学生支援という意味では履修面や生活面での指導を行う部署では、学生がよりよい学生生活を送るためのサポートをしていく役割があるものと考えています。

<回答例③>
大学職員は学生の学びや教員の研究支援など教育・研究環境を整える役割があると思います。

大学職員の仕事は多くのステークホルダと関わる仕事であるため、教員をはじめとする各種ステークホルダとの意見調整や事案事に論点を整理して、全体の方向性を導く役割があると思っています。

教職協働で大学運営を進めていくことも大切ですし、ときには教員に対し、意見が言えるよう社会や現場での学生の動向、高等教育政策を理解しておく必要があると考えています。

【考えられる追加質問】
・先生方を誘導するためにはどのような職員になる必要がありますか。
・「教育」をよくするために職員できることは何だと思いますか。

 

人数限定の大学職員採用試験対策サイトのご紹介
現役大学職員で大学職員採用試験の面接官を10年以上担当している管理人が、大学職員を目指す方(100人以上)のキャリア支援を行う中で得られた情報や、採用試験対策に必要となりそうな情報をまとめたサイトです。各大学の面接試験で実際に出された質問など一般に公開しにくい情報を掲載しているため会員限定としています。一定の人数に達した際は会員登録を一時的に停止しますので、ご利用を希望する場合はお早めに登録することをオススメします。↓サイトはこちら↓
大学職員への就職・転職対策サイトトップページ
<主な記事>
大学職員の面接試験で実際に出された質問(70大学以上)
大学職員の面接試験で実際に出された質問TOP18と関連質問(計80個)
最終面接で実際に出された質問(12大学分)
面接試験想定質問作成例(14名分の作成例を紹介)
大学業界理解のための大学データの解説(60データ以上)
応募する大学が抱える「弱み」や「課題」を確認する方法と回答例紹介
大学職員志望動機の実例紹介(30例以上)
大学職員ESの項目別実例紹介(計100例以上)
テーマ別小論文作成例(14例以上)
※情報は随時追加・更新をしています。
<大学職員への就職・転職相談はこちら>
大学職員の就職・転職を目指す方にアドバイスします!
大学職員採用試験の面接対策をします!

 

合わせてチェック
スポンサーリンク

管理人プロフィール
・大学職員歴10年以上で採用試験の面接官を担当
・これまでに大学職員を目指す約100人の方の応募書類等の添削や面接対策に対応
・キャリアコンサルタント(国家資格)保有
・ツイッター(@daigaku_123)でも採用試験対策に関する情報を発信しています
・Amazonで採用試験対策に関する電子書籍を販売しています
↓2020年7月にはAmazonのキャリア部門でホリエモンの「多動力」を抜いて9位と10位になりました↓Amazonキャリアランキング


新サイト(姉妹サイト)のお知らせ
会員限定の「大学職員への就職・転職対策サイト」を新たに作成しました。このサイトでは面接試験で実際に出された質問や実際に大学職員採用試験に応募した方の志望動機・ESの実例、テーマ別小論文作成例などの一般には公開しにくい情報を中心に掲載しています。主なコンテンツは、志望動機・志望理由実例紹介エントリーシート作成例まとめテーマ別小論文作成例テーマ別グループディスカッション対策実際の面接試験で出された質問紹介面接試験に向けた作成した回答予定内容紹介採用試験前にしっておくべき66個のデータ教育改革やグローバル化等の分野別の特色のある取組紹介各種大学ランキングまとめです。こちらのサイトもぜひご活用ください。
⇒大学職員への就職・転職対策サイト

2020年の人気記事(ページビューランキングトップ10)
第1位:大学職員の面接対策「よく出される質問」と回答例
第2位:【例文15個】大学職員志望動機例文まとめ~現役大学職員面接官が伝えたいこと~
第3位:大学職員の給料(年収)はピンキリだから受ける前にこの記事読んで!
第4位:現役大学職員面接官が伝える採用試験に合格するための対策
第5位:大学職員面接質問例「大学における職員の役割は何だと思いますか」の回答
第6位:大学職員の仕事内容を理解しておく理由と仕事理解ができる記事の紹介
第7位:面接質問例「大学職員に採用されたらどのような仕事がしたいですか」の回答
第8位:大学職員の面接試験でよい印象を与える逆質問とは
第9位:面接質問例「あなたの大学職員に採用された後のキャリアプランについて教えてもらえますか」の回答
第10位:大学職員の仕事②「教務の仕事内容」の紹介

本ブログの主な記事一覧
★「大学職員の仕事理解・職業理解」に関する記事★
★「大学職員採用試験に応募する前の準備」に関する記事★