大学職員への就職・転職をするためには、大学がどんな取組みを行い大学職員がどんな業務に携わっているのか、今の大学のトレンドは何かなどを知っておくことで採用試験を有利に進められる場合があります。大学の理解を深めるための方法には色々なものがありますが、1つの方法として大学に関連するニュースを定期的に確認しておくというものがあります。

大学に関連するニュースを見ていたことにより、エントリーシートに記載する内容の幅が広がったり、面接試験時に想定していなかった質問がきた際にも、うまく対応ができる場合があります。

そこで、この記事では大学職員への就職・転職を目指す方が大学に関連するニュースを確認しやすいようにするため、1週間に1回程度、私が気になったニュースとその概要を分野別にまとめています。ぜひ大学職員への就職・転職活動にお役立ていただければと思います。

教育・教育改革

・熊本大学と崇城大学、地域課題に対応できる薬剤師の育成を目指し、薬学教育で医療DXを推進
https://univ-journal.jp/239955/

[記事の概要]
熊本大学薬学部と崇城大学薬学部は、デジタルテクノロジーを活用し、地域課題に対応可能な薬剤師の育成と医療人材の開発を目指しています。具体的には、薬局体験アシスタント「Musubi」、おくすり連絡帳「Pocket Musubi」、薬局業務見える化ツール「Musubi Insight」を活用し、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。これにより、へき地医療や災害医療など、地域特有のニーズに応える医療人材の育成が期待されています。熊本県のような薬剤師不足が顕著な地域や、自然災害が多い地域において、これらの取り組みは特に重要とされています。

・金沢工業大学、データサイエンティストを目指す学生主体の課外プロジェクトが始動
https://univ-journal.jp/240087/

[記事の概要]
金沢工業大学では、2023年度に大学初のデータサイエンスに関する学生主体の課外プロジェクト「Data Dreamers」が発足しました。このプロジェクトは、東京大学グローバル消費インテリジェンス寄附講座や経済産業省のマナビDX Questなどへの参加を通じて、社会課題を解決できるデータサイエンティストを目指す活動を行っています。金沢工業大学では、学生が主体となって様々な課外プロジェクトを行っており、Data Dreamersはその中でも特に専門的な知識と技術を要するプロジェクトです。約50名の学生が参加し、画像、金融、LLMなど7つのグループで活動しており、勉強会やコンペティションへの参加を通じて、実社会での課題に対応できるデータサイエンティストとしての技術を磨いています。このプロジェクトは、学生たちにとってデータ分析を扱う技術向上の機会を提供し、実データを扱った社会課題の解決を目指す重要な活動となっています。

・【名城大学】「データサイエンス・AI入門」 2024年度から科目等履修生の受入れ開始
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52352.html

[記事の概要]
名城大学は、2024年度から「データサイエンス・AI入門」の科目等履修生の受入れを開始します。このプログラムは文部科学省から「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」に認定されており、全学部の学生が数理・データサイエンス・AIについて適切に理解し、活用できる基礎的能力を身に着けることを目的としています。この科目はフルオンデマンド形式で、24時間いつでも受講可能です。単位を修得した履修生には、単位認定証としてデジタル証明書「オープンバッジ」が発行されます。科目等履修制度は、大学・大学院の正規課程の科目を、正規の入学手続きを経ずに、科目単位で履修することができる制度で、正規の学生と同じ条件で試験を受け、合格すれば単位を修得できます。

(参考記事)実際に大学職員に応募した方の志望動機・志望理由の実例まとめ
(参考記事)大学職員のエントリーシート作成例まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の小論文テーマ別作成例
(参考記事)大学職員採用試験のグループディスカッション対策記事(テーマ別対策)

リカレント教育・生涯教育

・【武蔵大学】「ゼミ対抗研究発表大会2023」を1月20日(土)に開催~4年間の学びの集大成、今年のテーマは”雲外蒼天(うんがいそうてん)”~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52250.html

[記事の概要]
武蔵大学は、2024年1月20日に「ゼミ対抗研究発表大会2023」を開催します。この大会は、経済学部の学生が主体となって運営するイベントであり、学生たちが4年間の学びを集大成として発表する場です。大会では、学生たちがプレゼンテーションを通じて優勝を目指し、真剣勝負を繰り広げます。また、経済学部の大会であるものの、他学部の学生も運営に参加し、多様な視点が取り入れられています。今年のテーマは「雲外蒼天(うんがいそうてん)」で、困難を努力して乗り越えた先には明るい未来があるという意味を込めています。大会は一般公開され、武蔵大学のゼミの魅力を広く知ってもらうことを目的としています。発表は各ブロック4~5グループが参加し、1グループあたり約20分間行われます。

・テンプル大学ジャパンキャンパス主催「日本人教員のための英語研修プログラム」、146名が受講
https://univ-journal.jp/239813/

[記事の概要]
テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)は、2023年1月に「日本人教員のための英語研修プログラム」を開講し、146名の現職日本人英語教員が参加しました。このプログラムは、関東圏および関西圏の小中高等学校の日本人教員を対象に、コミュニケーション能力を重視した英語教授能力向上を目的としており、「英語教員スキルアップコース」と「英語教員奨学金コース」の2コースが実施されました。英語教員スキルアップコースでは、対面式セミナーやビデオレクチャー/デモンストレーションを提供し、75名が対面式、114名がビデオコースを受講しました。英語教員奨学金コースでは、71名が受講し、そのうち54名が特別講義シリーズの1講義を、17名がTESOL修士課程の講義を受講しました。

就職・キャリア支援

・弘前大学附属図書館が対談イベント「卒業生に聞くキャリアプラン」を開催 ―『たまごクラブ』『ひよこクラブ』統括編集長を務める卒業生が自身のキャリアについて語る
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52334.html

[記事の概要]
弘前大学附属図書館は11月13日に「卒業生に聞くキャリアプラン」という対談イベントを開催しました。このイベントは、同大学教育学部の卒業生であり、現在『たまごクラブ』『ひよこクラブ』の統括編集長を務める米谷明子さんを招いて行われました。米谷さんは、自身のキャリアや経験について、羽渕一代図書館長との対談形式で語りました。米谷さんは、大学時代に雑誌で沖縄の情報を見て石垣島の民宿でアルバイトをした経験から、「雑誌を作りたい」という情熱を育み、編集者を目指しました。卒業後、最初の就職先が自分に合わないと感じた彼女は、雑誌の編集者としての道を追求し続けました。また、教育学部で学んだ幼児教育の知識が、教職に就かなかったにも関わらず、現在の教育関連の仕事に役立っていると感じていると述べました。彼女は、弘大生に対して、もし就職した会社で改善したいことがあれば、自分から動いて働きかけるようにとエールを送りました。

社会貢献・地域貢献

・大東文化大学が2024年1月21日に小・中学生を対象とした「板橋区書き初め大会in大東文化大学2024」を開催 ― 大会終了後には餅つきも
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52143.html

[記事の概要]
大東文化大学は、2024年1月21日に板橋キャンパスで「板橋区書き初め大会in大東文化大学2024」を開催します。これは、板橋区立小・中学校の児童・生徒を対象としたイベントで、同大の創立100周年を記念して2022年から開催されているものです。大会で書き上げた作品は審査を経て、特別賞の受賞作は板橋区役所に展示されます。また、書き初め大会終了後には、餅つきも行われます。大東文化大学は、書道教育に力を入れており、「書の大東」とも呼ばれています。1969年に書道文化センター(現:書道研究所)を開設し、2000年には全国の大学で初の「書道学科」を設置しました。今回の書き初め大会は、日本の伝統文化「書道」および「書き初め」を振興・継承すること、筆で文字を書く楽しさを体感することを通じて、書道への理解を深めることを目的として開催されます。

(参考記事)大学職員の面接試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の最終面接で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員の面接試験を受ける方が実際に準備した想定質問と回答
(参考記事)応募する大学の「課題」や「弱み」の確認方法と「課題」等の提案例
(参考記事)女子大学の存在意義について~女子大学ならではの特色ある取組みとは

入試・広報・高大連携

・静岡理工科大学、高校生対象のSIST体験型講座「まちあるきで学ぶ防災」を開催
https://univ-journal.jp/235982/

[記事の概要]
静岡理工科大学は2023年11月4日に高校生を対象としたSIST体験型講座「まちあるきで学ぶ防災 高校生編 安心安全な暮らしを支える道路の健康診断」を実施しました。この講座は、地域の声に応えて市民を対象に開催されているSIST体験型講座の一環で、インフラメンテナンス国民会議の専門家と共に、高校生たちが日頃利用している道を歩き、道路の状態を観察しました。彼らは、道路のひび割れや段差など、普段は気に留めない部分に注目し、その原因や安全性を細かくチェックしました。観察を終えた後、高校生たちは得られた気づきをグループワークで共有し、道路の対応策や予防策を考えました。また、歩道や街並みにも着目し、意外な気づきや発見があったとのことです。この講座は、社会全体でインフラメンテナンスに取り組む機運を高めることを目的としており、高校生たちに実際に体験してもらうことで、防災に対する理解を深めることを目指しています。

・千葉大学、新たに「研究活動発表型飛び入学選抜」を2025年入試から導入
https://ict-enews.net/2023/12/26chiba-u/

[記事の概要]
千葉大学は、2025年4月の入学者選抜から「研究活動発表型選抜」という新方式を導入すると発表しました。これは、研究発表と数学の基礎的なテストを組み合わせた選抜方法で、特に工学関連分野の生徒を対象にしています。この方式では、学生の研究に対する意欲、素質、論理力や行動力などを評価し、高校3年生までに習う数学の基礎に関するテストを通じて、大学での学力をチェックします。この新方式の導入により、学生は学部1年次から研究活動を行うことができるようになります。また、千葉大学は、2026年4月入学者選抜から工学部総合工学科物質科学コースでも類似の方法による選抜を実施する予定です。

大学経営

・武庫川女子大短期大学部、全学科学生募集停止へ
https://univ-journal.jp/239911/

[記事の概要]
武庫川女子大学短期大学部は、2025年度以降の学生募集を停止することを決定しました。この決定は、18歳人口の減少や女子学生の4年制大学・共学志向を考慮した結果です。1950年に開学した同短期大学部は、これまでに10万人を超える卒業生を輩出してきましたが、1986年をピークに入学生が減少し、特に2020年度以降のコロナ禍で減少が急加速しました。現在7学科を開設していますが、大幅な定員割れに陥っており、2023年度と2024年度には一部学科の募集を停止し、残りの学科も2025年度で停止することになりました。一方で、四年制の武庫川女子大学では、新たな学部や学科の設置を進めており、2025年度には環境共生学部環境共生学科を新設する構想があります。この新学科では、理工系の素養を持って地球環境・自然環境問題に取り組む人材育成を目指し、フィールドワークや連携プロジェクト科目を展開するカリキュラムが予定されています。

・4学部に新たな学科・コースや施設を設置 学園の次なる100年見据えた取り組み–大阪工業大学
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52327.html

[記事の概要]
大阪工業大学は、創立100周年を迎え、次なる100年に向けて4学部で新たな学科・コースや施設を設置する取り組みを行っています。2024年4月には、知的財産学部知的財産学科にコンテンツビジネスコースを開設予定です。このコースでは、ゲームやアニメ、音楽などの著作物を制作し提供するコンテンツビジネスを企画・運営する人材を育成します。2025年4月には、工学部生命工学科に臨床工学技士養成コースを設置構想中であり、情報科学部には実世界情報学科と屋内実証実験施設「DXフィールド」の設置を予定しています。また、ロボティクス&デザイン工学部では「eスポーツ」プロジェクトを始動予定で、2024年に設備導入し、学生がプロジェクト活動の一環として運営します。これらの新たな取り組みは、実践的技術を持ち、現場で活躍できる専門職業人を育成するという大阪工業大学の建学の精神に基づいています。

・就実短期大学が2025年度からの募集停止を発表、短期大学の募集停止は12校に
https://univ-journal.jp/240080/

[記事の概要]
短期大学の学生募集停止が相次いでいます。2023年には武庫川女子大学短期大学部、福岡女学院短期大学、就実短期大学、奈良佐保短期大学など12校が2025年度以降の募集停止を発表しました。岡山県の就実短期大学は、1953年の開学以来、70年間にわたり2万3千人近くの卒業生を送り出してきましたが、今後は地域社会のニーズや進学動向に応えるために、就実大学の教育学部を改組し、心理学部を新設する準備を進めています。日本私立学校振興・共済事業団によると、2014年度の短期大学の志願倍率は1.44、入学定員充足率は90.56%でしたが、2023年は志願倍率が1を割り0.94に、入学定員充足率は71.99%まで低下しています。これらの動きは、短期大学の学生募集における厳しい状況を反映しており、教育機関は変化する社会ニーズに対応するために新たな方向性を模索しています。

ランキング・調査

・国家公務員総合職試験 合格者数の大学別ランキングに異変あり
https://univ-journal.jp/column/2023239869/

[記事の概要]
国家公務員総合職試験の合格者数における大学別ランキングに変化が見られます。かつては東京大学出身者が圧倒的に多かったが、最近では地方国公立や私立大学出身の合格者が増加しています。これは、2012年度から始まった採用試験体系の見直しが影響していると考えられます。特に立命館大学、明治大学、専修大学などが合格者数を大きく伸ばしています。国立大学では大阪大学や筑波大学、私立大学では立命館大学、明治大学、専修大学が2021年度比で150%以上の合格者増を見せています。合格者数が伸びている大学は、公務員試験対策を充実させた大学が多い傾向にあります。また、試験申込者は減少傾向にあったが、2022年度から持ち直しており、人事院が試験区分の新設や日程の前倒し、試験地の増加などの対策を行っていることが影響しているとされます。

大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年12月4日・11日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年11月20日・27日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年10月30日・11月6日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年10月16日・23日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年10月2日・10月9日の週版)

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・大学職員歴10年以上で採用試験の面接官を担当
・これまでに大学職員を目指す約100人の方の応募書類等の添削や面接対策に対応
・キャリアコンサルタント(国家資格)保有
・ツイッター(@daigaku_123)でも採用試験対策に関する情報を発信しています
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