大学職員への就職・転職をするためには、大学がどんな取組みを行い大学職員がどんな業務に携わっているのか、今の大学のトレンドは何かなどを知っておくことで採用試験を有利に進められる場合があります。大学の理解を深めるための方法には色々なものがありますが、1つの方法として大学に関連するニュースを定期的に確認しておくというものがあります。
大学に関連するニュースを見ていたことにより、エントリーシートに記載する内容の幅が広がったり、面接試験時に想定していなかった質問がきた際にも、うまく対応ができる場合があります。
そこで、この記事では大学職員への就職・転職を目指す方が大学に関連するニュースを確認しやすいようにするため、2週間に1回程度、私が気になったニュースとその概要を分野別にまとめています。ぜひ大学職員への就職・転職活動にお役立ていただければと思います。
教育・教育改革
・中央大学理工学部、2024年度よりダイバーシティ&インクルージョン科目および「ダイバーシティラウンジ」を新設
https://univ-journal.jp/242376/
[記事の概要]
中央大学理工学部は、2024年度4月からダイバーシティ&インクルージョン(D&I)科目を新設し、D&I拠点として後楽園キャンパスにダイバーシティラウンジを設置します。この新設は、より多様で包摂的な社会の実現への要請に応え、科学技術分野の諸課題や現代社会が抱える複雑な問題に対して、積極的に問題解決に取り組み、適切な解決策を見出す能力を持つ人材を養成することを目的としています。2024年3月14日には、ダイバーシティ&インクルージョンをテーマにしたシンポジウムを開催し、D&I科目の新設とダイバーシティラウンジの設置を記念します。
・福岡大学、半導体人材不足解消へ新教育プログラム始動
https://univ-journal.jp/242457/
[記事の概要]
福岡大学工学部電子情報工学科は、全国的な半導体人材不足に対応するため、「半導体工学教育プログラム」を始動します。このプログラムは、産学官が組織する九州半導体人材育成等コンソーシアムからの人材育成加速の呼びかけに応えたもので、2023年度入学生から部分的に実施し、2025年度入学生からは本格的に実施を目指します。プログラムでは、1年生から4年生まで半導体関連の授業を設け、特に3年生には集中講義型のインターンシップ科目を新設します。また、企業で働く技術者を講師に招いた特別講義や、クリーンルームでの半導体製造実習、半導体実装研究所での後工程実装実習など、実務的な教育も施されます。この教育プログラムは、日本がかつて世界をリードしていた半導体産業の低迷と、現在の半導体人材不足の解消を目指すものです。
・神奈川工科大学、早期合格者を対象とした入学前教育プログラムに「Monoxer」を活用
https://ict-enews.net/2024/03/07monoxer-7/
[記事の概要]
神奈川工科大学は、4月入学予定の早期合格者を対象にした入学前教育プログラムに、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」を活用しました。このプログラムでは、入学後に専攻する学問分野の必要な知識事項の習得を目指し、高校の既習範囲の復習や専門知識の予習が行われます。Monoxerの「自動難易度調整」と「学習計画機能」を通じて、学生一人ひとりの習熟度に合わせた個別最適な学びを提供し、スマートフォンを通じた手軽な学習により学習習慣の醸成にも寄与しました。早期合格した541名の学生が対象で、昨年12月から開始されたこのプログラムでは、累計学習回数2万7000回、40万問以上の演習問題に取り組み、1人あたり平均70回、約1000問程度の演習が行われました。
(参考記事)実際に大学職員に応募した方の志望動機・志望理由の実例まとめ
(参考記事)大学職員のエントリーシート作成例まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の小論文テーマ別作成例
(参考記事)大学職員採用試験のグループディスカッション対策記事(テーマ別対策)
リカレント教育・生涯教育
・【第一線で活躍するプロが教える】MBA・知的財産マネジメントの学位を授与する社会人大学院。金沢工業大学虎ノ門大学院が学位授与式。2024年3月10日(日)13時30分 虎ノ門キャンパス(東京都港区)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52877.html
[記事の概要]
金沢工業大学虎ノ門大学院は、社会人を対象としたイノベーションマネジメント研究科イノベーションマネジメント専攻の学位授与式を2024年3月10日に東京都港区の虎ノ門キャンパスで挙行しました。この大学院は、MBA(経営管理)と我が国初の学位であるMIPM(知的財産マネジメント)の2つの学位に対応したカリキュラムを提供するユニークな社会人大学院です。KIT虎ノ門大学院は、働きながら最短1年でMBAもしくはMIPMの学位を取得できるプログラムを提供し、経営・マーケティング分野においては日本最高クラスの講義品質を実現しています。また、2004年開設以来、多くの知的財産専門人材を輩出し、弁理士資格等の国家資格にも対応するカリキュラムを採用しています。
・聖学院大学「基礎自治体 若手・中核人材育成プログラム」、2023年度生による研究発表会を開催 〜包括連携協定を締結した13自治体の職員対象の研究プログラム〜
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52790.html
[記事の概要]
聖学院大学は、2023年度の「基礎自治体 若手・中核人材育成プログラム」における研究発表会を3月2日に開催しました。このプログラムは、聖学院大学が包括連携協定を締結した13の自治体の職員を対象にしており、組織・人事マネジメント、政策マネジメント、財政マネジメントの3コースから成り立っています。参加職員は1年間(全10回)を通じてマネジメントの基礎知識を学び、それぞれの自治体が抱える課題について研究を行います。今年で3年目を迎えるこのプログラムでは、9つの自治体から13名の職員が研究成果を発表し、各自治体の首長や管理職から講評を受けました。この取り組みは、真の地方自治を実現するために基礎自治体を学問的分野から支援し、大学の資源を活用して地域社会に貢献することを目的としています。
研究支援・研究成果の発信
・☆知らない研究に会いに行こう!☆第2回リサーチデーを2024年4月5日(金)に開催【神奈川工科大学(KAIT)】
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52779.html
[記事の概要]
神奈川工科大学(KAIT)は、2024年4月5日に第2回リサーチデーを開催します。このイベントでは、社会での実用化を目指した先進的な研究を数多く行っているKAITから、12の研究をピックアップし、オープンラボとして紹介します。参加者は、研究者と交流したり、実際に研究に使われている大学の設備を見学することができる貴重な機会を得られます。また、KAITの生成AI研究を紹介するKAIT AI zoneやmini講演、本学との産学連携について相談できる「産学連携コーナー」も設けられます。このイベントは、知らない研究に出会うことをコンセプトにしており、誰でも自由に参加できます。
学生支援
・求む 女子学生のロールモデル 3月4日から2024年度春期「社会人メンター」募集--昭和女子大学
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52755.html
[記事の概要]
昭和女子大学は、2024年春期に向けて「社会人メンター」を3月4日から募集します。この制度は2011年に同大学が独自に創設し、社会人経験を持つ女性が学生たちのキャリア形成や生き方についてアドバイスを提供します。メンターは、個人面談やグループ面談を通じて、学生に対して直接的なロールモデルとしての支援を行います。募集は、3年以上の社会人経験を持つ女性を対象にしており、応募方法は社会人メンターネットワークホームページから可能です。このプログラムは、学生が職業経験豊かな女性と直接対話できる貴重な機会を提供し、高い就職率を支える一助となっています。
就職・キャリア支援
・学生と企業のミスマッチを解消 新しくなった独自の就職マッチングサイト 「meRAI(みらい)」
https://mainichi.jp/univ/articles/20240228/org/00m/100/006000c
[記事の概要]
千葉商科大学は、学生と企業のミスマッチを解消する目的で、独自の就職マッチングサイト「me R AI(みらい)」を2023年12月14日にバージョンアップしました。このサイトは、学生と採用に積極的な企業が相互に情報を登録し、閲覧やメッセージ交換、オファー送信が可能です。新機能として「キャリアスキルシート」「交流掲示板」が追加され、使いやすさと情報の効果的・効率的な取得を目指しデザインも一新されました。これにより、企業は学生のキャリアスキルを選考時の参考にし、学生は企業から直接情報を得られます。千葉商科大学の常見陽平准教授は、このサイトが日本の就職活動に革新をもたらす可能性を秘めていると評価しています。
社会貢献・地域貢献
・相模女子大学・相模女子大学短期大学部「Sagamiチャレンジプログラム」にて学生が三重県熊野市に関する社会貢献活動を行います
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52854.html
[記事の概要]
相模女子大学と相模女子大学短期大学部では、「Sagamiチャレンジプログラム」を通じて、学生が三重県熊野市に関する社会貢献活動を行います。このプログラムは、学生が正課で学んだ専門知識を活かし、主体的に学ぶ社会貢献活動を目的としています。活動の一環として、三重県熊野市や丸山千枚田のPR活動が3月6日から7日にかけて、日本橋にある三重県アンテナショップ「三重テラス」で行われます。学生たちは、熊野市の棚田・丸山千枚田の保存活動や特産品のPRに取り組みます。「Sagamiチャレンジプログラム」は、学生のキャリア形成を支援し、社会に貢献する人材を育成することを目指しています。
・【インバウンド観光】【官学連携】神田外語学院の学生が千代田区の名所をまわる「インバウンド観光客向け街歩きツアー」に同行し外国人観光客をサポート ~官学連携で地域活性化&業界体験~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52846.html
[記事の概要]
神田外語学院の学生10名が、3月22日から4月2日に開催される「千代田のさくらまつり2024」で外国人観光客向けの街歩きツアーに同行し、言語サポートを行います。この活動は、千代田区と一般社団法人千代田区観光協会が主催する毎年恒例のイベントの一環で、外国人観光客に千代田区の魅力を広く知ってもらうことを目的としています。学生たちは英語での会話を通じて観光客をサポートし、実践の場としての経験を積みます。このプログラムは、神田外語学院が「インプット」だけでなく「実践」の場を提供することを重視しており、企業や自治体との連携を通じて学生に実践的な機会を多く与えることを目指しています。
・明星大学経営学部の学生が「武蔵五日市駅グルメマップ」を作成! ~あきる野市、あきる野商工会と連携して秋川渓谷の食の魅力を発信~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52750.html
[記事の概要]
明星大学経営学部の学生たちは、あきる野市およびあきる野商工会と連携して、「武蔵五日市駅グルメマップ」を作成しました。このプロジェクトは、あきる野市との包括的な相互協力・連携に関する協定の一環として行われ、秋川渓谷の食の魅力をPRする目的で実施されました。学生たちは、JR五日市線武蔵五日市駅周辺の11店舗を直接訪れ、取材を行いました。完成したグルメマップは、あきる野市内および檜原村内に約2万部が新聞折り込みとして配布され、さらに近隣施設にも設置される予定です。この取り組みは、地域の魅力を再発見し、地域活性化に貢献することを目指しています。
・金沢星稜大学、地域活動プロジェクトの学生団体が石川県の「銭湯」と「秋」の魅力を伝えるPR動画を制作
https://univ-journal.jp/242136/
[記事の概要]
金沢星稜大学の学生団体「SEIRYO Movie Creators」(SMC)は、地域活動プロジェクトの一環として、石川県の銭湯「松の湯」と「ピュア湧泉寺」の魅力を伝えるPR動画を制作しました。このプロジェクトは、石川県公衆浴場業生活衛生同業組合と連携し、地元で愛される銭湯の特徴や魅力を広くPRすることを目的としています。制作された秋バージョンの動画では、リニューアルオープンした「松の湯」と天然温泉100%の「ピュア湧泉寺」を紹介し、石川県の秋の風景や観光地の紅葉シーンも盛り込まれています。学生たちは、魅力的なシーンを撮影するために、湯舟の撮影角度や施設紹介の字幕にこだわり、試行錯誤しながら撮影を行いました。この活動を通じて、学生たちは地域貢献と実践的な学びの経験を積んでいます。
(参考記事)大学職員の面接試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の最終面接で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員の面接試験を受ける方が実際に準備した想定質問と回答
(参考記事)応募する大学の「課題」や「弱み」の確認方法と「課題」等の提案例
(参考記事)女子大学の存在意義について~女子大学ならではの特色ある取組みとは
グローバル化
・東京大学が国際競争力向上へ文理融合の新課程、2027年創設へ
https://univ-journal.jp/242430/
[記事の概要]
東京大学は、国際競争力の向上を目指し、2027年秋に文理融合で5年制の新課程「College of Design(仮称)」を開設する計画を発表しました。この新課程では、グローバル入試を実施し、全世界から学生を募集します。目的は、社会システムの変革を含むデザインを幅広い概念として再定義し、人文学、自然科学、社会科学、工学などの分野を横断する学際的な知識に基づくデザイン教育を提供することです。1学年の定員は約100人で、学士課程と修士課程を一貫した5年制プログラムとなります。授業は全て英語で行われ、既存学部の学生も受講可能です。東京大学は、この新課程を通じて、学生が主体的に学ぶ環境を整え、世界水準の教育環境の実現を目指します。この取り組みは、日本の大学の国際的な地位の低下に対応し、アジア諸国の優秀な学生が日本ではなく他国の大学を選ぶ現状を変えることを目的としています。
・冬期日本語・日本事情プログラム 留学生が日本語や日本文化学ぶ ウクライナ支援も継続
https://mainichi.jp/univ/articles/20240301/org/00m/100/004000c
[記事の概要]
専修大学は、国際交流協定校からの留学生を中心に、日本語学習を希望する外国人を対象とした「冬期日本語・日本事情プログラム(JLC)」を1月10日から開講しました。このプログラムには、韓国、カナダ、オーストラリア、ポルトガルなどからの学生50人と、ウクライナから避難してきた2人を含む計52人が参加しました。参加者は2月24日まで国際交流会館に滞在し、レベルに応じた日本語学習や日本文化体験を行いました。専修大学はウクライナ支援の一環として、日本に避難している人々を対象にJLCへの受け入れを行い、受講料と滞在費を免除しています。
入試・広報・高大連携
・大阪電気通信大、中高生「工学部魅力発見イベント」3/20
https://resemom.jp/article/2024/03/04/76227.html
[記事の概要]
大阪電気通信大学は、2024年3月20日に中高生を対象とした「工学部魅力発見イベント」を開催します。このイベントでは、電気車いすやロボットの操作、AI生成、宇宙線ミューオン測定などの体験や工学部の課外活動の紹介も行われます。また、工学部ならではの学びの特長や専門教育、学科横断型授業、工学系課外活動、資格・キャリアについて紹介される予定です。体験イベントには、電動車いす競技「サイバスロン」、基礎理工学科名物授業「卵落としコンテスト」、宇宙線ミューオン測定、泥水を浄化する「凝集操作」、ペダル式人力発電、2D画像から3Dモデルへの再構築、レスキューロボット操作などが含まれます。対象は、モノづくりに興味のある中学生と高校生です。
大学経営
・立命館アジア太平洋大学、高校生副学長を募集し新たな改革へ
https://univ-journal.jp/242698/
[記事の概要]
立命館アジア太平洋大学(APU)は、大学改革の一環として高校生特命副学長の募集を開始しました。この取り組みは、米山裕学長の新プラン「Leap Beyond Global」の実現を目指すもので、選ばれた高校生が大学運営に若い世代の視点から提言を行います。募集対象は2024年4月時点で高校1、2年生で、国籍は問われません。選考は書類とプレゼンテーション動画による一次選考の後、オンライン面談によって決定されます。この新プランは、従来の枠を超えた新しい大学のあり方を目指し、高校生や在校生を大学運営に積極的に迎え入れることで、若い世代の意見を反映させることを目的としています。立命館アジア太平洋大学は、高校生に続き、在校生特命副学長の募集も計画しています。
・神戸松蔭女子学院大学が共学化、名称変更し2025年度から「神戸松蔭大学」へ
https://univ-journal.jp/242542/
[記事の概要]
神戸松蔭女子学院大学は、2025年度から「神戸松蔭大学」として男女共学化します。この決定は、女性の地位向上への貢献と、女子大離れや定員割れの現状に対応するためです。1892年設立の同大学は、現在文学部、教育学部、人間科学部を有し、約1,600人の女子学生が在籍しています。共学化に伴い、学科の見直しも行われ、グローバルコミュニケーション学科や新たな人間科学科が設置されます。この変更は、入学者増加を目指し、時代の変化に対応するための一歩として計画されています。
・足利短期大学、2025年度から学生募集を停止
https://univ-journal.jp/242459/
[記事の概要]
足利短期大学は、2025年度から学生募集を停止することを発表しました。1979年の開学以来、地域の保育人材育成に貢献してきた同大学は、こども学科と看護学科を中心に多くの卒業生を輩出しています。しかし、18歳人口の減少や4年制大学への進学志向の高まりなどにより、今後の学生確保が難しいと判断されました。学校法人は、新入生と在学生への教育活動や進路支援を引き続き行い、卒業後のサポートも責任を持って継続します。足利短期大学附属高等学校及び幼稚園は、校名変更を検討しつつ運営を継続する予定です。
・北星学園大学短期大学部、2025年度以降の学生募集を停止
https://univ-journal.jp/242433/
[記事の概要]
北星学園大学短期大学部は、2025年度以降の学生募集を停止することを決定しました。この決断は、少子化と若者の短大離れによる定員割れが主な理由です。短期大学部には英文学科と生活創造学科があり、過去3年間はいずれも定員割れを続けていました。1951年に北星学園女子短期大学として開学し、2002年に男女共学化した同部は、キリスト教に基づく教育を掲げ、2万人以上の卒業生を送り出してきました。今後、学校法人は4年制の北星学園大学や中学、高校の経営に注力し、キリスト教に基づく教育の推進を続ける予定です。全国的に短期大学部の募集停止が進む中、北海道では旭川市立大学や北海道武蔵女子大学が短期大学部を継続しています。
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2024年2月19日の週版)
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