大学職員への就職・転職をするためには、大学がどんな取組みを行い大学職員がどんな業務に携わっているのか、今の大学のトレンドは何かなどを知っておくことで採用試験を有利に進められる場合があります。大学の理解を深めるための方法には色々なものがありますが、1つの方法として大学に関連するニュースを定期的に確認しておくというものがあります。
大学に関連するニュースを見ていたことにより、エントリーシートに記載する内容の幅が広がったり、面接試験時に想定していなかった質問がきた際にも、うまく対応ができる場合があります。
そこで、この記事では大学職員への就職・転職を目指す方が大学に関連するニュースを確認しやすいようにするため、2週間に1回程度、私が気になったニュースとその概要を分野別にまとめています。ぜひ大学職員への就職・転職活動にお役立ていただければと思います。
教育・教育改革
・早稲田大学データサイエンス教育コンテンツ提供を受け、「早稲田大学連携科目」を開設--大学の垣根を超えたデータ活用人材の育成で連携/「早稲田大学データ科学オープン認定」での証明書発行も
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52486.html
[記事の概要]
東京女子大学は、早稲田大学と学術交流協定を締結し、2024年度から早稲田大学が提供するデータサイエンス教育コンテンツを活用した「早稲田大学連携科目」を開設します。この取り組みにより、東京女子大学の「AI・データサイエンス科目」において、早稲田大学が全学生向けに展開してきたデータサイエンス教育のノウハウや、フルオンデマンドの教育コンテンツ、Learning Assistantによる学習支援を含む教育スキームが提供されます。このプログラムを通じて、データサイエンスの理論とスキル、専門知識を結びつける力を身につけることが目指されます。また、早稲田大学が設定する基準を満たした学生には、「早稲田大学データ科学オープン認定」による認定証明書が発行され、大学の垣根を超えたデータ活用人材の育成が促進されることを目指しています。
・社会人・大学生・高校生がともに学ぶ新たな教育プログラム 「上智地球市民講座」が2024年4月に開講します
https://kyodonewsprwire.jp/release/202401295854
[記事の概要]
上智大学は、社会人、大学生、高校生を対象にした新たな教育プログラム「上智地球市民講座」を2024年4月に開講します。このプログラムは、従来の生涯学習プログラムとは異なり、社会課題、技術革新、社会変革の3つのテーマを中心に据えています。具体的には、SDGsや気候変動、エネルギー問題、難民問題、AI、バイオテクノロジー、ビッグデータなどの先端技術や、働き方、生き方、哲学に関する内容を学びます。この講座は、現代社会の閉塞感や不安感を乗り越え、地球市民としての生き方を前向きに捉え、自己成長を促すことを目的としています。多様なバックグラウンドを持つ受講生が集い、さまざまな視点から意見交換を行うことで、新たな着想を得ることが期待されます。
リカレント教育・生涯教育
・城西国際大学薬学部、マツキヨココカラと共同で「医薬品登録販売者育成プログラム」 2/1から受講申込スタート
https://univ-journal.jp/241705/
[記事の概要]
城西国際大学薬学部は、ドラッグストアで働きながら医薬品登録販売者の資格取得を目指す社会人を対象に、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーと共同で「医薬品登録販売者育成プログラム」を提供します。このプログラムは、医薬品の販売に必要な「登録販売者」資格の取得を支援するもので、2024年2月から7か月間、e-ラーニング、ロールプレイング、質問ライブの3つのセッションを通じて実施されます。e-ラーニングでは、約100本の動画コンテンツを提供し、スキマ時間を利用して学習が可能です。ロールプレイングでは、実務で求められるコミュニケーション能力を養い、質問ライブ・セッションでは、薬剤師国家試験対策を担当する教員が質問に答えます。
(参考記事)実際に大学職員に応募した方の志望動機・志望理由の実例まとめ
(参考記事)大学職員のエントリーシート作成例まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の小論文テーマ別作成例
(参考記事)大学職員採用試験のグループディスカッション対策記事(テーマ別対策)
学生支援
・白鴎大学法学部の畑中ゼミが『学生アルバイトのためのお悩み解決BOOK』を作成 ― 学生アルバイトの悩みや不満などに関する法律知識を提供する労働ハンドブック
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52513.html
[記事の概要]
白鴎大学法学部の畑中祥子准教授指導下のゼミナールが、学生アルバイト向けの『お悩み解決BOOK』を作成しました。このハンドブックは、アルバイト経験のある620人の学生から集めた悩みや不満に基づき、労働法の観点から解決策を提供します。「求人・採用・退職・解雇」「賃金」「労働時間」「差別・ハラスメント」「労働災害」の5項目にわたり、基本的な法律知識と共にQ&A形式で悩みを解決。学生の視点で書かれたコラムや、労働相談窓口情報も掲載しています。ハンドブックは白鴎大学キャンパス及び公式ウェブサイトで入手可能です。
就職・キャリア支援
・就職活動の本格スタートに向けて学生をサポート--大学2年生を対象に2大学合同で課題解決型プログラムを実施
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52554.html
[記事の概要]
近畿大学と東京女子大学は、電通総研とニトリホールディングスの協力を得て、大学2年生を対象に「3Days 社会課題解決プログラム」を実施します。このプログラムは、学生が低学年時から職業観を醸成し、就職活動への意識を高めることを目的としており、大学を越えたグループワークや企業社員との交流を通じて、主体的な行動や多角的な視野を学びます。東京コースと大阪コースが設けられ、学生は希望するコースに参加し、グループで課題解決に取り組みます。プログラムの最終日には、電通総研とニトリホールディングスの社員に向けて成果をプレゼンテーションします。この取り組みは、学生の社会課題への理解を深め、就職活動に対する意識を形成することを目指しています。
・【タイパ就活】ファーストキャリアにこだわる大東文化大学が「WEB学内就職セミナー」にてキャリアセンター厳選企業283社と学生との接点を創出
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52555.html
[記事の概要]
大東文化大学は、学生の「ファーストキャリア」を重視し、WEB学内就職セミナーを通じて283社の厳選企業と学生との接点を創出しました。この取り組みは、新卒採用の環境変化に対応し、学生が満足し長く勤められる就職先を見つけることを目的としています。セミナーでは、卒業生の定着率や企業の特徴、学生の気質を考慮したマッチングを提供。インターンシップを介した選考早期化に対応し、学業との両立や時間対効果を重視するZ世代のニーズに応える形で実施されました。セミナーはオンラインで行われ、参加学生は効率的に情報収集と企業選びを行うことができます。
・AI(人工知能)による就職面接アドバイス・システムへ-立教大学がAIベンチャーと共同研究-
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52534.html
[記事の概要]
立教大学は、AIベンチャー企業と共同で「感情推定AIによる印象測定システム」の研究を開始しました。このシステムは、トリプルアイズの画像認識による感情推定AIエンジンとSHIN4NYの音声解析による感情推定AIエンジンを組み合わせ、ユーザーが他者に与える印象を客観的に判断します。立教大学の小林哲郎准教授と村本宗太郎助教がデータ分析を担当し、エクスマイルが面接指導にデモを導入します。この研究は、表情や音声から印象の根拠となる指標を解析し、就活生が自己訓練を通じてコストを削減できるシステムを目指しています。従来の面接指導における主観的な限界を超え、客観的な指標に基づく印象向上の訓練が可能になることが期待されています。
社会貢献・地域貢献
・【環太平洋大学】学生が主体的に運営する私塾「IPU学習サークル」 ― 中四国で小学校採用試験合格者数No.1を誇る同大の「即戦力教員」を育む教育実習の場
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52483.html
[記事の概要]
環太平洋大学の学生が運営する「IPU学習サークル」は、地域の小中学生に向けた私塾で、教職を目指す学生が実践的な教育活動を行っています。学生は授業の講師から教材作成、経理まで全てを自主運営し、小学1年生から中学3年生までを対象に国語、算数・数学、英会話・英語を教えています。この活動は、中四国で小学校採用試験合格者数No.1を誇る環太平洋大学の教育課程の一環として、即戦力となる教員を育成する目的も兼ねています。学生は教育実習の場として、子どもたちに寄り添いながら自信と学力をつける指導に取り組んでおり、地域貢献と自身の成長を同時に目指しています。
(参考記事)大学職員の面接試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の最終面接で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員の面接試験を受ける方が実際に準備した想定質問と回答
(参考記事)応募する大学の「課題」や「弱み」の確認方法と「課題」等の提案例
(参考記事)女子大学の存在意義について~女子大学ならではの特色ある取組みとは
入試・広報・高大連携
・【産学官連携】神田外語大学を含む企業・大学・行政による連携講座「令和5年度 幕張新都心ビジネススクール」2月24日(土)開講 ~高校生がグローバルビジネスの課題を学ぶ機会~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-52553.html
[記事の概要]
神田外語大学は、企業、大学、行政と連携し、高校生向けの「幕張新都心ビジネススクール」を2月24日に開講します。この講座は、グローバルビジネスの課題に焦点を当て、日本貿易振興機構(JETRO)の取り組みやグローバルサプライチェーンの混乱と対応について学びます。また、神田外語大学の鶴岡公幸教授によるワークショップでは、「食」をテーマにグローバルな視点からの学びを深めます。この無料講座は、高校生がグローバルビジネスの現場で直面する課題について理解を深める絶好の機会を提供し、産業界、学界、公的機関が連携することで実践的な学びの場を提供します。
大学経営
・立正大学、AI対話エンジン「PKSHA Chatbot」を導入
https://ict-enews.net/2024/01/26ris/
[記事の概要]
立正大学は、受験生向け入試情報サイト上でPKSHA Technologyのグループ会社、PKSHA Workplaceが提供するAI対話エンジン「PKSHA Chatbot」の運用を開始しました。この導入により、受験生からの問い合わせに対してスムーズかつ適切な情報提供を実現し、学生募集活動における課題の発見と改善を目指します。コロナ禍で増加したメール問い合わせへの対応として、即時性のある情報提供方法を検討した結果、デジタルネイティブ世代の受験生に適したチャット形式のコミュニケーションツールとして「PKSHA Chatbot」を採用しました。Googleフォームで蓄積された問い合わせ内容を基に、FAQを設定し、受験生や保護者が求める情報提供を目指しています。今後は、対応状況の確認を通じて回答の精度をさらに高めていく予定です。
・近畿大学、生成AI活用プラットフォーム「Graffer AI Studio」を導入
https://ict-enews.net/2024/01/22kindai-2/
[記事の概要]
近畿大学は、生成AI活用プラットフォーム「Graffer AI Studio」を2024年1月22日から3月31日まで試験導入します。このプラットフォームには、対話形式でAIに質問回答や文章生成を行う「チャットサービス」、WordやPDFなどのデータから高精度の情報検索を可能にする「ナレッジベース」、そして大量のデータ処理を数秒で完了させる「一括処理アプリケーション」の機能が含まれています。近畿大学では、これらの機能を活用して経営企画、広報、教務などの業務効率化を図り、試験導入を通じて業務削減効果と職員のAI・ITスキル向上の影響を検証し、AI利用の拡大を目指します。
ランキング・調査
・大学生の就職内定率86%、人手不足で過去3番目の高さに
https://univ-journal.jp/241851/
[記事の概要]
2023年12月1日現在の大学生就職内定率が前年同期比1.6ポイント上昇し、86%に達し、過去3番目に高い水準を記録したことが厚生労働省と文部科学省の調査で明らかになりました。この上昇は、人手不足が深刻化する中、特に大都市圏を中心に企業が積極的に人材確保に動いていることが背景にあるとされています。国公立大学の内定率は87.6%で、前年同期比で1.2ポイントの減少を見せた一方、私立大学は85.5%で、2.2ポイントの増加を記録しました。男女別では、男子学生が85%、女子学生が87.2%となり、文系学生の内定率が86.2%で2.3ポイントの増加、理系学生は85.4%で1.3ポイントの減少を示しました。地域別では、関東、中部、近畿、中国・四国の4地区で前年同期を上回りましたが、北海道・東北と九州は減少しました。短期大学生の内定率は66.7%で2.7ポイントの減少、高等専門学校は97.8%で1.2ポイントの増加、専修学校専門課程は73.2%で3.4ポイントの増加を見せました。人手不足の影響で企業が人材確保を急いでいる状況が、これらの数字に反映されていると考えられています。
その他
・私学助成金、7法人の不交付や減額を決定…私学事業団
https://reseed.resemom.jp/arti/Wpn9cg/#google_vignette
[記事の概要]
日本私立学校振興・共済事業団(私学事業団)は2024年1月30日、2023年度の私立大学等経常費補助金交付内容を決定し、東京福祉大学や福井工業大学など7法人に対して私学助成金の不交付や減額を行うことを発表しました。不交付の措置を受けたのは東京福祉大学を運営する茶屋四郎次郎記念学園で、管理運営の不適正が理由です。減額された学校法人には、福井工業大学の運営法人金井学園が75%減、工学院大学が50%減、桜美林大学の運営法人桜美林学園が25%減などが含まれます。これらの措置は、ガバナンス機能の不全や書類偽造など、各法人の運営に関する問題が主な理由とされています。2023年度の不交付・減額対象は合計10法人となり、正式な決定と発表は3月に予定されています。
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2024年1月22日・29日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年12月18日・25日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年12月4日・11日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年11月20日・27日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年10月30日・11月6日の週版)