大学職員への就職・転職をするためには、大学がどんな取組みを行い大学職員がどんな業務に携わっているのか、今の大学のトレンドは何かなどを知っておくことで採用試験を有利に進められる場合があります。大学の理解を深めるための方法には色々なものがありますが、1つの方法として大学に関連するニュースを定期的に確認しておくというものがあります。
大学に関連するニュースを見ていたことにより、エントリーシートに記載する内容の幅が広がったり、面接試験時に想定していなかった質問がきた際にも、うまく対応ができる場合があります。
そこで、この記事では大学職員への就職・転職を目指す方が大学に関連するニュースを確認しやすいようにするため、1週間に1回程度、私が気になったニュースとその概要を分野別にまとめています。ぜひ大学職員への就職・転職活動にお役立ていただければと思います。
教育・教育改革
・【淑徳大学】全国初の取り組みとして全学必修のリーダーシップ教育を実施
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51618.html
[記事の要約]
淑徳大学は、2023年度から全学共通基礎教育科目「S-BASIC」を開始し、その一部としてリーダーシップ開発科目「チームワークとリーダーシップ」を設けました。これは全国初の取り組みで、ラーニングアシスタント(LA)制度を採用しています。LAは上級生が下級生の学習をサポートするもので、教員と協力して授業を運営し、LA自体もリーダーシップを発揮して成長します。また、コースアシスタント(CA)が複数のクラスを巡回し、授業のフィードバックやLAのサポートを行います。リーダーシップ開発科目では、8回の授業を通じて、チームワークとリーダーシップの能力を育成します。淑徳大学は今後もこの教育プログラムを通じて、学生が自己の可能性を最大限に引き出せる教育環境を提供していく方針です。
学生支援
・学生の資格取得を奨励する「亜細亜大学資格取得報奨」を創設
https://mainichi.jp/univ/articles/20230927/org/00m/100/005000c
[記事の要約]
亜細亜大学は、2023年10月から「亜細亜大学資格取得報奨」を創設し、学部学生の資格取得を奨励します。これは、学生が自主的に様々な資格取得を目指し、成長を促すことを目的としています。昨年度まで存在していた「語学大賞」と「データサイエンス大賞」は改定され、資格の対象範囲が拡大されました。新しい報奨制度では、語学(例:TOEIC、中国語検定試験)、データサイエンス(例:「G検定」、「Python3」)、語学・データサイエンス以外の資格・検定(例:日商簿記検定2級、宅地建物取引士)の三つの部門が設けられ、対象資格を取得した学生に報奨が贈られます。
就職・キャリア支援
・1年次からの「キャリア形成科目群」の新設で、より充実した専門教育と学生の将来設計をサポート~関西大学
https://univ-journal.jp/column/2023233376/
[記事の要約]
関西大学は、オンライン学習支援システム「関大LMS」を利用してキャリア教育を強化し、2023年4月から「キャリア形成科目群」を開始しました。この新しい科目群は、学生が1年次から専門教育と並行してキャリア形成に関する学びを深め、将来の選択肢を広げることを目的としています。キャリア形成の授業は、基礎・理論、課題解決型の実践力、理論と実践をつなぐ思考力を育む3つの部門に分かれ、アクティブラーニングを通じて実践的な課題解決に取り組みます。また、関大LMSでは、学生が将来のキャリアについて考え、自己理解を深めるためのツールや、社会人の1日に密着した動画など、多岐にわたるキャリア形成に役立つコンテンツが提供されています。
(参考記事)実際に大学職員に応募した方の志望動機・志望理由の実例まとめ
(参考記事)大学職員のエントリーシート作成例まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の小論文テーマ別作成例
(参考記事)大学職員採用試験のグループディスカッション対策記事(テーマ別対策)
社会貢献・地域貢献
・【立正大学】地域の小学生を対象にした小学生向けプロジェクト「FOR THE KIDS 2023~未知なる学びへの挑戦~in立正大学」を11月5日(日)に開催!
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51616.html
[記事の要約]
立正大学は、2023年11月5日に小学生向けプロジェクト「FOR THE KIDS 2023~未知なる学びへの挑戦~in立正大学」を開催します。このイベントは、立正大学リーダー養成特別プログラムの一部である「こども大学プロジェクト」の学生が中心となり、一般社団法人キッズMと協力して企画・運営されます。開催場所は立正大学品川キャンパスで、品川区の小学校に通う3~6年生を対象としています。イベントでは、「お金について考えよう」「マナビィ・ジョーウズ~歴史への旅~」「恋愛クイズ大会♡目指せ!恋愛心理マスター♡」などの内容を通じて、子供たちの学びの場を提供します。
・【地域貢献×探求学習】【越境キャリア教育×高専連携】神田外語学院と関根学園高等学校が上越の特産品を販売するショップ「おかえりby雪國商店」を神田外語学院内に期間限定オープン
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51584.html
[記事の要約]
神田外語学院と関根学園高等学校が協力し、2023年10月2日から7日まで、上越の特産品を販売する期間限定ショップ「おかえりby雪國商店」を神田外語学院内でオープンします。このプロジェクトは、神田外語学院の国際ビジネスキャリア科の学生と関根学園高等学校の生徒が共同で運営し、地域の特産品や生産者の想いをPRするとともに、学生・生徒自身のキャリア形成と地域貢献を目的としています。販売される商品には、地元上越の日本酒、ゆずカレー、笹団子パンなどが含まれています。この活動を通じて、学生・生徒は市場調査やフィールドワークを実施し、マーケティングの観点から商品を選定しています。また、神田外語学院の学生は、神田西口商店街との共生と愛校心の醸成を目指し、関根学園高等学校の生徒は上越の歴史や文化、伝統、生産者の想いを学び、地域愛と自己誇りを育む契機とします。
グローバル化
・日本、スリランカ、ベトナムの学生が協働で課題解決に挑む
https://kyodonewsprwire.jp/release/202309270258
[記事の要約]
金沢工業大学は、2023年10月8日から15日まで、スリランカ日本情報科学大学、ホーチミン市工科大学(ベトナム)、ホーチミン市経済金融大学(ベトナム)から選ばれた学生と教員を招き、「石川県の水産加工品」に関する国際協働プログラムを実施します。このプログラムでは、参加者が水産加工企業スギヨの北陸工場を訪れ、製造過程や製品化、付加価値創出について学びます。また、地元の販売現場を視察し、製造現場が抱える課題を共有し、異なる専門分野の学生がグループワークで解決策を考え、プロトタイプを作成します。成果発表会では、スギヨや他国の大学関係者とアイデアを共有し、意見交換を行います。このプログラムは、科学技術振興機構(JST)主催の「国際青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプログラム)」に採択されています。
・東京都立大学「グローバル教養講座」特別編
https://kyodonewsprwire.jp/release/202309260168
[記事の要約]
東京都立大学は、2023年10月21日に「グローバル教養講座」特別編を開催します。この講座では、駐日ブルガリア共和国大使のマリエタ・アラバジエヴァ氏と駐日フィンランド共和国大使のタンヤ・ヤースケライネン氏を招き、「イノベーションのカギを握るDXとスタートアップ」をテーマにパネルディスカッションが行われます。プログラムは、DX・スタートアップに関する各国の取り組み紹介、パネルディスカッション、質疑応答から構成され、イノベーションを支える人材育成について議論が交わされます。都立大生のほか、一般の方も参加可能です。
(参考記事)大学職員の面接試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の最終試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員の面接試験を受ける方が実際に準備した想定質問と回答
(参考記事)応募する大学の「課題」や「弱み」の確認方法と「課題」等の提案例
(参考記事)女子大学の存在意義について~女子大学ならではの特色ある取組みとは
大学経営
・学校法人清泉女学院と学校法人清泉女子大学が法人合併に関する協議開始
https://univ-journal.jp/234623/
[記事の要約]
学校法人清泉女学院と学校法人清泉女子大学は、2023年9月に合併に向けた協議を開始し、合併基本合意書を締結しました。予定されている合併日は2025年4月1日で、合併後の法人名は学校法人清泉女学院となります。清泉女子大学は、学校法人清泉女学院の設置大学として存続します。この合併により、両法人は経営規模の拡大と経営安定化を図り、法人運営が効率化し、経営管理機能が強化されることを期待しています。また、清泉ブランドの統一化とブランド力の向上、両大学の学生の修学機会の多様化も期待されています。この動きは、少子化などの環境変化に対応し、両学校法人が同じ建学の精神を掲げる中で、一方が改革を進め、もう一方が経営規模を拡大するという相互補完の関係を築くことを目的としています。
ランキング・調査
・THE世界大学ランキング2024…東大29位など日本勢躍進
https://reseed.resemom.jp/article/2023/09/28/7310.html
[記事の要約]
イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」は、2023年9月27日にTHE世界大学ランキング2024を発表しました。日本の大学では、「東京大学」が29位となり、2015年以降で最高順位を記録しました。また、「京都大学」が55位、「東北大学」が130位、「大阪大学」が175位、「東京工業大学」が191位、「名古屋大学」が250位以内と、各大学が大幅にランクアップしました。新たに5つの指標が加わり、特に「特許」の指標で日本の大学は高い評価を得ましたが、国際性や研究成果全般に関する指標では依然として低い評価が続いています。総合ランキングでは、アメリカとイギリスの大学がTOP10を占めましたが、長期的な分析では両国とも全体的な地位が低下していることが示されています。
その他
・大学の統合・削減を促進へ、文部科学省が中央教育審議会に諮問
https://univ-journal.jp/234539/
[記事の要約]
文部科学省は、急激な少子化により国内の18歳人口が大きく減少する中での将来の高等教育の方向性について、中央教育審議会に諮問しました。現在、100%を超えていた定員充足率が将来的に80%程度に低下すると予測されており、大学の統合や削減が必要とされています。文科省のデータによれば、2022年の18歳人口は約112万人で、ピークだった1966年の約249万人の半数以下に減少しています。また、2040年には大学入学者が約51万人に減少し、2050年までの10年間で50万人前後で推移すると予測されています。これにより、定員を満たせず経営が悪化する大学が増加する可能性があり、文科省は大学の統合や廃止が避けられないとしています。諮問では、高等教育の適正規模、アクセス確保の方法、再編・統合の促進、高等教育機関間の連携強化、学部構成や教育課程の見直しについて議論が求められています。
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