大学職員への就職・転職をするためには、大学がどんな取組みを行い大学職員がどんな業務に携わっているのか、今の大学のトレンドは何かなどを知っておくことで採用試験を有利に進められる場合があります。大学の理解を深めるための方法には色々なものがありますが、1つの方法として大学に関連するニュースを定期的に確認しておくというものがあります。
大学に関連するニュースを見ていたことにより、エントリーシートに記載する内容の幅が広がったり、面接試験時に想定していなかった質問がきた際にも、うまく対応ができる場合があります。
そこで、この記事では大学職員への就職・転職を目指す方が大学に関連するニュースを確認しやすいようにするため、1週間に1回程度、私が気になったニュースとその概要を分野別にまとめています。ぜひ大学職員への就職・転職活動にお役立ていただければと思います。
教育・教育改革
・【金沢工業大学独自の制度】2023年度後学期 「社会人共学者」募集(無料)。社会人が授業に参加。ディスカッションや知識の活用事例を紹介することで、学生のモチベーションや知識の応用力を高める。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51324.html
[記事の概要]
金沢工業大学は、2023年度後学期に「社会人共学者」という独自の制度を導入し、社会人を授業に無料で参加させることを発表しました。この制度は、企業や自治体、団体などで働く社会人が授業に参加し、学生とのディスカッションや授業内容と社会・企業との関連性、技術の活用事例を紹介することで、学生の学びのモチベーションや知識の応用力を向上させることを目的としています。
また、参加する社会人にとっては、20代前半の学生との交流を通じて新しい気づきやアイディアが生まれるとともに、日常の業務で必要な新しい知識や技術を学ぶ絶好の機会となっています。
・地域のために何ができるかを学生が考え行動に起こす「地域志向教育」の新規科目を立ち上げました~大阪国際大学~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51283.html
[記事の概要]
大阪国際大学は、基幹教育機構の早川公准教授(文化人類学)を中心に、「地域協働特別演習」として新しい地域志向教育の科目「クエスト・ベースド・ラーニング(QBL)」を開始しました。この科目では、企業や市民団体から提供される課題を「クエスト」として受け取り、それを解決することで単位が取得できます。学生はチームを組み、プロジェクトを進める中で、担当教員からのコーチングを受けながら、地域の課題を解決する活動を行います。具体的なプロジェクトとして、「0円マーケット」というイベントが2023年8月22日と25日にエル西三荘高架下広場で開催され、このイベントを通じて、地域の活用方法のニーズ調査が行われました。
リカレント教育・生涯教育
・テンプル大学ジャパンキャンパスが生涯教育プログラムを強化、プロフェッショナルトレーニング修了証書コースの新ラインナップを発表
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51302.html
[記事の概要]
テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)は、生涯教育プログラムを見直し、新たなプロフェッショナルトレーニング修了証書コースを導入しました。この改訂は、学習者のニーズの変化に対応し、キャリアの成功と自己啓発をサポートすることを目的としています。新しい修了証書コースは、(1)語学、(2)グローバルビジネス・マネジメント、(3)法律関係、(4)通訳・翻訳、(5)プロジェクトマネジメント、(6)日本人向け英語教授法です。新ディレクターのポール・ケイツ氏は、これらの専門コースが現代社会での個人的・職務上の成長の機会を拡大するものであると述べています。
・東京工業大学、社会人向けMOTプログラム「サイバーセキュリティ経営戦略コース」開講
https://ict-enews.net/2023/08/17titech/
[記事の概要]
東京工業大学は、MOT(技術経営)の社会人向けプログラム「キャリアアップMOT サイバーセキュリティ経営戦略コース(2023年度)」を2023年11月に開始すると発表しました。このコースは、サイバーセキュリティ経営とその戦略立案に必要な知識と能力を持つ戦略マネジメント層を育成することを目的としています。オンライン講義形式でZoomを使用し、全国どこからでも参加が可能です。コースは、2023年11月13日から2024年3月9日まで、毎週木曜の19:00~21:00に全14回実施され、定員は24名です。
(参考記事)実際に大学職員に応募した方の志望動機・志望理由の実例まとめ
(参考記事)大学職員のエントリーシート作成例まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の小論文テーマ別作成例
(参考記事)大学職員採用試験のグループディスカッション対策記事(テーマ別対策)
学生支援
・新11号館をメタバース上に構築 Society 5.0研究所
https://mainichi.jp/univ/articles/20230818/org/00m/100/003000c
[記事の概要]
成蹊大学は、2024年秋に完成予定の新11号館(新棟)を理工学部エリアに建設中です。新棟には、最先端の研究環境を持つ理工学部の研究室、情報教育設備、そして文系・理系の学生が共同で学びを深めるためのラーニングコモンズが設置される予定です。さらに、成蹊大学のSociety 5.0研究所と竹中工務店の協力により、建設中の新棟がメタバース空間にも構築され、キャンパスを訪れることなく新棟を体験することが可能となっています。Society 5.0研究所は、仮想空間と現実空間の融合を目指し、社会的課題の解決や人材育成に取り組んでいます。
・県立大学を無償化、所得制限なし大学院まで…兵庫県
https://resemom.jp/article/2023/08/24/73517.html
[記事の概要]
兵庫県の齋藤元彦知事は、兵庫県立大学と芸術文化観光専門職大学の入学金と授業料を、県内在住者に対して所得に関係なく無償化する方針を明らかにしました。この取り組みは、2024年度から段階的に開始され、2026年度から完全に実施される予定です。この方針は、少子化や人口減少といった課題への対策として、結婚や子育てを考える若者世代を支援する「若者・Z世代応援パッケージ」の一部として位置づけられています。また、県外からの学生の入学金も引き下げる予定で、現行の42万3,000円から国立大学と同じ28万2,000円になるとのことです。
社会貢献・地域貢献
・金沢星稜大学、地域活性化に取り組む学生団体「のとプロ」が穴水町のイベントに参加
https://univ-journal.jp/233596/
[記事の概要]
金沢星稜大学の学生団体「星稜ジャンプ地域活動プロジェクト/のとプロ」は、「能登の観光資源を発信!」を活動テーマとしており、穴水町で行われた「のと里山空港開港20周年記念イベント」と「長谷部祭り」に参加しました。学生たちは、これらのイベントでの運営のサポートや、特産品の販売を通じて地域の魅力を伝える活動を行っています。特に「のと里山空港開港20周年記念イベント」では、ジビエソーセージや台湾カステラの販売、空港前のモニュメントの掃除などを行いました。また、金沢星稜大学は2024年4月に「地域システム学科」を経済学部に新設予定で、地域創生や地域価値の共創に資する人材を育成することを目指しています。
グローバル化
・アジアの女性リーダーシップを考える「日中韓プログラム」昭和女子大学で開催
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51315.html
[記事の概要]
昭和女子大学は、8月7日から28日まで、上海外国語大学(中国)と誠信女子大学校(韓国)と共同で「Asian Women’s Leadership Program」という日中韓プログラムを開催しています。このプログラムは、昭和女子大学が2017年度から参加しており、今回で7回目の実施となります。プログラムでは、各大学から選ばれた10人ずつの学生が3か国を順に訪問し、特別講義やグループワークを通じて、女性が国際社会で活躍するためのリーダーシップについて学びます。特に、日本(東京)ラウンドは8月21日から28日まで昭和女子大学で実施され、テーマは「Redefining and Empowering Asian Women Leadership」とされています。
・【豊田工業大学】海外協定大学学生を招致する「サマーセミナー」対面開催再開 -- 名古屋のキャンパスで国際交流! --
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51306.html
[記事の概要]
豊田工業大学は、8月24日から31日までの8日間、大学間国際連携協定を結んでいる3か国4大学の学生13名をキャンパスに招き、「サマーセミナー」を実施します。このセミナーは、学術・文化交流を主目的としており、4年ぶりの対面開催となります。参加する留学生は、台湾の国立中興大学、タイのチュラロンコン大学、ベトナムのハノイ工科大学およびホーチミン科学大学から選ばれました。セミナー期間中、豊田工業大学の学生が「バディ」として留学生のサポートを行い、様々な活動や日本文化体験を共にします。
・叡啓大学、1年次の英語集中プログラム「IEP」の成果を報告
https://univ-journal.jp/233692/
[記事の概要]
叡啓大学は、1年次の3学期以降にリベラルアーツ科目などの授業を英語で受けられるようにするため、春入学後の半年間で「Intensive English Program(IEP:英語集中プログラム)」を実施しています。2023年8月7日には、このプログラムの最終成果報告として、1年生が英語でのプレゼンテーションを行いました。学生たちは「SDGsに関すること」「興味のあること」「実現可能なこと」の3つのテーマから選び、2~3人のグループで約2週間の準備を経てプレゼンテーションを行いました。例として、バナナから紙を作成し、資源をリサイクルする事例を発表したグループも存在しました。
(参考記事)大学職員の面接試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員採用試験の最終試験で実際に出された質問まとめ
(参考記事)大学職員の面接試験を受ける方が実際に準備した想定質問と回答
(参考記事)応募する大学の「課題」や「弱み」の確認方法と「課題」等の提案例
(参考記事)女子大学の存在意義について~女子大学ならではの特色ある取組みとは
入試・広報・高大連携
・日本工業大学、学校推薦型選抜(指定校)に奨学金制度を新設 指定校入学者のさらなる基礎学力向上を図る
https://univ-journal.jp/232248/
[記事の概要]
日本工業大学は、2024年度の入学者から学校推薦型選抜(指定校)に新しい奨学金制度を導入することを発表しました。この制度は、入学前教育をさらに充実させることを目的としており、入学後に行われる基礎科目のクラス分けテストの成績上位者に対して奨学金を提供するものです。具体的には、「指定校奨学金」として、入学年度の年間授業料に相当する98万円を上位7名、半額の49万円を14名に給付する予定です。さらに、他のテスト成績上位者には「入試奨学金」として20万円が給付されます。この奨学金制度を通じて、学生が入学前教育に意欲的に取り組み、大学での学びにスムーズに移行できるようになることを期待しています。
・大阪経済大学 高大連携PBL「ひがよどミッション!今より明るく楽しい東淀川区の街を創出せよ! ! !~青春革命ひがよどレンジャー~」を実施
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51341.html
[記事の概要]
大阪経済大学は、東淀川区の課題解決を目的として、大阪高等学校と共同で「ひがよどミッション!今より明るく楽しい東淀川区の街を創出せよ!!!~青春革命ひがよどレンジャー~」という高大連携PBLを実施しています。このプログラムでは、高校生19名と大学生9名が混合4チームに分かれ、東淀川区の課題解決アイデアを考案します。8月28日には最終プレゼンテーションが行われ、テーマとして「外国人との交流」「防災について」「見た目から明るくすることで治安の悪さを改善する」などが取り上げられました。この発表後、各チームの優れた点が評価され、全チームに賞が授与される予定です。
・【中部大学】「中部大学マスコミ懇談会」開催のご案内 ~世界的に注目される山本 尚 特定教授と若手教員による研究紹介~
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51308.html
[記事の概要]
中部大学は、報道関係者を対象に「中部大学マスコミ懇談会」を開催します。この懇談会では、国内外でノーベル化学賞の受賞候補として注目される山本 尚特定教授が自身の研究内容を紹介する予定です。また、若手教員3名もそれぞれの研究テーマを発表します。具体的には、山本和男教授が「風力・太陽光発電システムや鉄道システムの雷害対策」、堀部貴紀准教授が「サボテンの潜在能力発掘」、荒川尚子講師が「途上国における看護情報データベースシステムの開発・評価」などをテーマに研究紹介を行います。この懇談会は、2023年9月5日に中部大学で開催され、ZOOMを使用したオンライン中継も行われる予定です。
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年7月31日・8月7日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年7月24日の週版)
大学職に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年7月17日の週版)
大学職員に就職・転職したい人が確認しておきたい大学ニュース(2023年7月10日の週版)