この記事では、私が大学職員を目指す方のエントリーシート等の応募書類の添削やアドバイスを行う中でお伝えしている応募書類を作成する際に気を付けていただきたいことや、やりがちなミスなどについてお伝えいたします。
大学職員の応募書類を作成にするにあたって押さえておくべき考え方
大学職員採用試験を受験する場合、各大学が求める人材像(大学が示していない場合は一般的に大学業界が求めている人材像)に一致している人材であることをアピールできるような記載にしていくことが原則になります。
エントリーシート等の応募書類は大学によって様々なものがございますが、提出する応募書類全体として、受験する大学や大学業界が求める人材像に一致していると思わせるような記載が散りばめられているのが理想となります。
ただ、大学によってはいくつもの人材像や能力を示しているので、すべてを一致(網羅)させるということではなく、あくまで全体として一致しているという印象を与えられればよいと思います。
エントリーシート等の応募書類は面接試験を想定して作成することが大事
大学職員採用試験の応募書類には、志望動機・理由や自己PRをA4用紙で1枚程度のかなりのボリュームを書かせる大学もあれば、志望動機・理由や自己PRを3行~5行程度とかなりコンパクトにまとめなければならない大学もあります。
特に、コンパクトにまとめなければならない大学については、文字数などの制限もあることから記載できる内容は限られていたり、細かいニュアンスを伝えることはできないため、実際には面接試験を通じて説明アピールしていくことになります。
このため、自分としてアピールできそうな能力やそれを説明できるエピソードがある場合は、それを聞いてもらえるようにエントリーシート等応募書類に記載しておくことも重要になるので、応募書類は面接試験も想定しながら作成する必要があります。
各大学が求める人材像
先ほど各大学が求める人材像を踏まえて作成する必要があると伝えましたが、各大学が求める人材像については各大学の採用ページや、転職サイト等の求人情報に掲載されているケースが多いので、まずはこれらのページに情報がないか確認をする必要があります。
そのうえで、各大学の求める人材を確認できない場合は、一般的に大学職員に求められる人材像を参考に、その人材像と一致するような人材であることをアピールできるとよいと思います。
一般的に大学職員に求める人材像については、大学によっても色々な表現方法がありますが、私個人としては、
・主体性やチャレンジ精神のある人材(前向きさ・自己研鑽力含む)
・新たな価値を創造でき、改善・改革を進めていける人材(実行力含む)
・多様な価値観を受け入れ、多様な人と協働できる人材(協調性・柔軟性・コミュニケーション能力含む)
・忍耐力のある人材(責任感含む)
などだと考えています。
また、大学が求める人材像を理解するためには、同じようなレベルの大学の求める人材像を採用ページや求人票から見るのも参考になると思います。
応募書類の作成にあたっては、これらの人材像を意識し、大学側にこのような人材であることをイメージさせるような内容を記載できるとよいと思います。
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大学職員の志望動機・志望理由を作成する際に注意していただきたいこと
大学職員採用試験のエントリーシート等の応募書類では様々な内容の記載を求められますが、その中でも志望動機・志望理由についてはほとんどの大学で記載することが求められます。
特に志望動機・志望理由については、面接試験を想定しないまま作成し、いざ面接試験対策を始めたときに「うまく説明できない」ということに気づくケースも多いので、志望動機・志望理由を作成する際に注意していただきたいことをお伝えしたいと思います。
志望動機・志望理由は大きく2種類がある
大学職員の志望動機・志望理由を作成する場合は、まず確認しなければならないのは「志望動機・志望理由」の趣旨についてです。
具体的には、単に「志望動機・志望理由」という項目となっている場合は、基本的には、「大学職員という職業を目指す理由」と「色々な大学がある中で受験する大学を選んだ理由」の2つを説明する必要があると考えています。
ただ、大学によって、前者だけを求めていたり、「転職理由」と後者を求めていたりするので、まずは記載する「志望動機・志望理由」の趣旨を確認するとよいと思います。
大学によって項目名だけでなく、小さな字で「〇〇を踏まえながら記載してください」などの注意が書かれていることもあるので、必ずどんな「志望動機・志望理由」が求められているかを確認するようにしましょう。
「大学職員という職業を目指す理由」についてはストーリーがなければならない
大学職員の志望動機・志望理由には大きく2種類があるとお伝えしましたが、その中の「大学職員という職業を目指す理由」を記載する際の注意点をお伝えします。
大学職員への転職を目指す多くの方の本当の志望動機は、大学職員の仕事内容よりも、まず最初に労働環境面(給料・雇用の安定面・働きやすさ、福利厚生等)に魅力を感じて大学職員を目指す方が多いです。
ただ、これをそのまま応募書類に記載することはできないので、仕事内容等に着目した内容を創作して記載するケースが多くなるのですが、創作したことにより、面接で「なぜそのような考えに至ったのか」、「それは現職や他の職業で実現することはできないのか」などと突っ込んだ質問をされた場合にうまく答えられないケースがあります。
このため、志望動機・志望理由は、志望動機・志望理由の内容そのものだけでなく、しっかりとしたストーリーがあって、論理的に説明できる内容になっているかが重要だと思っています。
もし、突っ込まれた質問をされたときに対応できないような記載があるのであれば、事前に修正をしたり、削除したほうがよいと考えています。
「色々な大学がある中で受験する大学を選んだ理由」は大学選びの軸を作っておくことが大事
次に、「色々な大学がある中で受験する大学を選んだ理由」については、例えば、商社への就職を目指す学生が、数多くの商社を受験することになるのと同様に、大学の採用担当者も、受験者が自大学のみしか受験しているとは思っていないですし、すべての受験者が自大学を第一志望であるとは思っていません。
このため、応募書類の段階では必ずしも「第一志望であること」を記載する必要はありません。
まずは、自分なりの働きたいと思う大学像(大学選びの軸)を作り、そのうえで、受験する大学が実施している取組や特色、方針や理念などを具体的に示しながら、その大学を受験することになった理由を示していく必要があります。
その働きたいと思う大学像(大学選びの軸)や受験することになった理由が、かなり多くの大学に一致してしまうようなものになってしまうと、どこの大学でもよいということになってしまうので、できる限りその大学につながるようにするとよいと思います。
ただ、面接試験の特に最終面接では、「第一志望である」と伝えたほうがよいケースが多いので、最終面接の際に「第一志望ですか」「内定が出たら入職する意思がありますか」という質問が出された場合はその旨を伝えるようにしましょう。
エントリーシート等の応募書類を作成する際によく指摘させていただく点
ここでは私が大学職員を目指す方のエントリーシート等の応募書類の添削を行わせていただいていますが、その中でよく指摘させていただいているなと感じる点がございます。
このような点は多くの方にも当てはまるとも考えられるため、ここでいくつかの事例を紹介します。
「大学職員という職業を目指す理由」にストーリーがない
これは繰り返しになりますが、とてもよくある事例なので改めてお伝えいたします。
例えばよくある志望動機・志望理由として「社会貢献をしたいから大学職員になりたい」というのがあります。もちろん大学は学生を育成するということもそうですし、社会課題を解決する研究を実施することや様々な取組を通じて地域等をサポートするということもあるので、社会貢献に携われるという側面があります。
ただ、「なぜ社会貢献したいと思うようになったのか」「なぜそれが大学職員でなければならないのか」「現職では社会貢献につながることはないのか」などと聞かれたときにストーリー立てて説明できない人が多くいます。
志望動機・志望理由については、面接試験で聞かれることも多く、ここでうまく説明ができないと、面接の最初の段階でつまずいてしまうことにもなるので、しっかりとストーリー立てて説明ができるかを改めて確認するようにしましょう。
また、志望動機・志望理由は1つである必要はないので、例えば、自分が職業を選ぶうえで重視していることを複数掲げ、それをすべて実現できるのが大学職員であるという説明も可能です。
ただ、このときも複数の「職業を選ぶうえで重視していること」の、その思いに至った過程はしっかりと語れるようにしておく必要があります。
大学職員が実現できないことが書かれている
大学職員が実現できないことが書かれているという例もよくあります。これは、大学職員の業界研究がしっかりとできていないとこのようなことになってしまうのですが、なかなか大学の中のことは見えにくいということもあるので、ある程度はやむを得ないと思います。
ただ、面接試験の際に「これはうちの大学だと教員の仕事なんだよね」とか「理想はわかるけど実現することはかなり難しいけどどう思う」などと言われてしまうと、その回答もなかなか難しいのでできればそのような記載は避けておきたいところです。
例えば、教育に関することは職員が関われることと関わりにくいことがありますし、一般の事務職の募集であるのにキャリアカウンセラーのような仕事やURAのような仕事をやりたいと書いてしまうと、実現できないことを書いてしまっていることになります。
職員と教員の役割分担や一般の事務職員と専門の事務職員の役割分担は大学によって異なるので、細かいところはわからないところが多いのですが、確定的な情報がないのであれば、「実現できない」となってしまうような記載は避けるのが無難です。
説明できるエピソードがないことが書かれている
エントリーシート等の応募書類に記載されていることは、面接試験で記載されていることの詳細を聞かれる可能性があるので、それなりに説明できるものを記載しておく必要があります。
大学職員を目指す方からのご相談は応募書類の添削だけでなく、応募書類から想定される質問を作成し、その回答を添削するということもあるのですが、例えばエントリーシートに「様々な困難がありました」などと記載があったときに、「様々な困難とは具体的にどんなことですか」と聞いてみると、具体的なエピソードがないということがよくあります。
その他にも、「顧客の課題を分析したことで成果がありました」の記載に対して「どんな分析をしたのですか」や、「後輩の業務もサポートしました」の記載に対して「具体的にどんな後輩に対してそのようなサポートをしたのですか」と聞いた際に特にエピソードはないということもありました。
このように大学側によい印象を与えられそうな記載であっても、面接で聞かれた際に伝えられるエピソードがない場合は、事前に修正しておくことも必要になります。
職務経歴書の業務内容が大学が求める人材像を意識していない
エントリーシート等は大学が求める人材像を意識した記載になっていても、その意識が職務経歴書まで行き届いていないことが多くあります。
私が面接官を担当する際には、提出された書類を見ながら「こういう経験をしているなら大学にある同じような業務に対応できそうだな」とか、「こういう業務をやってきたらならけっこう大変な仕事をしていたんだな」とか、「かなり幅広い経験をしてきたから色々な業務に耐えられそうだな」などという印象をもったりもします。
このように1つ1つの業務がどのような印象を与えるかを考えながら記載するとより魅力的なものになります。
例えば、
・大学では行事やイベントを実施したり統括するような業務が多いので、行事やイベントで説明をしたり統括した経験はないか
・大学では他部署や教員、学生、自治体、企業など多くのステークホルダと連携して施策を進めていくことも多いので、多様な人と協働して仕事を行った経験はないか
・大学では意思決定をするための様々な会議があるので、そのような会議の運営や会議で説明した経験はないか
・大学では各種ガイダンスなので職員が説明することもあるので、社内の研修などで講師になった経験などはないか
・大学職員の仕事には膨大な事務処理を行う部署もあるので、効率的に事務処理をした経験はないか
・大学職員の仕事には地味でコツコツやらなければならない仕事もあるので、そのような泥臭い仕事をした経験はないか
・大学では任期付き職員やパート・アルバイトの方など多様な方を一緒に働く場面もあるので、そのような場でマネジメントした経験はないか
・多くの大学でグローバル化の取組を進めているので、多様な国籍の人と一緒に働いた経験や業務の中で英語等の外国語を使った経験はないか
・多くの大学では様々な改革や改善を進めているので、業務改善や企画・提案した経験はないか
など、改めて大学によい印象を与えるような業務がなかったかを確認し、職務経歴書にそれが散りばめられているとよい印象につながります。
職務経歴書でどのような役職にあるかがわからない
転職(中途採用)の方が応募してくる場合は、面接官としてはその方がこれまでにどんな仕事をしてきたかということだけでなく、前職の組織の中でどのようにステップアップしていったかを知りたいと思っています。
ただ、人によっては、どのような役職にあって、それが入社後何年目になったのかがわからないような記載になっていることがあります。
そのような場合は面接試験で確認することになるのですが、面接試験は時間が限られているので、淡々と事実を確認するようなやりとりが多いと自分をアピールする時間が少なくなってしまいます。
このため、転職(中途採用)の方は、職務経歴書や履歴書で自分が前職でどのようなステップアップをしていったかがわかるようにしておきましょう。
書類によって強み・自己PRが意図なく変わってしまっている
大学職員採用試験の応募書類には、エントリーシートに記載する項目が多数あったり、エントリーシートとは別に自己PR書や職務経歴書があったりするなど、様々なものがあります。
その中で例えば、職務経歴書に記載している強みは問題解決力なのに、自己PR書では「マルチタスク能力」になっていて、エントリーシートのある部分では「調整力」となっているなど、書類によって強みや自己PRが変わってしまっていることがあります。
これは、項目名の違いなどを踏まえてあえて異なる記載をしているのであればよいのですが、他大学に提出した資料を転用してそのままになっていたり、他の業界に提出した職向け歴書をそのまま利用しているなど、意図しないで強みや自己PRが変わってしまっていることがあるので、そのようなことがないよう改めて確認するようにしましょう。
書類の体裁が整っていない
大学職員の応募書類を作成するうえでは、インターネット等で大学職員に関する情報を調べながら作成することも多いと思います。
その際に、参考にしたサイトの内容をコピペしてそれを編集するということがよくありますが、それによって書体が統一されないまま提出しようとしてしまうケースがあります。
例えば、各記載項目のタイトルはゴシック体で、説明文は明朝体というように、書体の使い方や考え方が統一されていればよいのですが、1つの文章の中で意図なくゴシック体と明朝体が混ざったりしているケースがあります。
このように書体がゴチャゴチャに混ざっている資料全体としても見にくくなってしまうので、意図なく書体がゴチャゴチャになっていないか確認するようにしましょう。
また、同様に、意図なく「太字」になっている部分があったりすることもあるので、この点も併せて確認しておくようにしましょう。
誤字脱字がある
誤字脱字については私にご相談いただける方のように事前に第三者に見てもらったりすることでかなり少なくすることはできるのですが、多くの人は1人で応募書類を作成し、自分でチェックして提出することになると思います。
そうなると、どうしても誤字脱字が残りやすくなってしまうので、提出前には再度しっかりと誤字脱字がないかを確認するようにしましょう。
大学職員の仕事には正確性が求められることも多いので、誤字脱字が多いと、変なところでマイナスの印象を与えてしまうことにもなります。
後日脱字が残ってしまった方の中には、面接の場で「誤字脱字が多いけど大丈夫?」と聞かれて回答するときに焦ってしまったという報告もあるので、誤字脱字はできるだけないようにしましょう。
その他の注意点
その他にはあまり多くはないのですが、
・ネガティブなことを書いてしまう
⇒「今の職場は残業時間が長い」「職場の人間関係が良くない」「現職の仕事が単調でやりがいがない」等
・給料や休日、福利厚生がよいことが強調し過ぎている
⇒「大学職員は休みが取りやすい」「現職よりも給料が良さそう」等
・大学職員の仕事の難易度を低く見ているような印象を与える
⇒「大学職員の仕事なら自分でもできそう」等
・人事異動が想定されている大学で特定の部署しかやりたくないようなニュアンスを与える
⇒「学生支援をずっとやっていきたい」等
なども避けたほうがよいです。
姉妹サイトの「【会員限定】大学職員への就職・転職対策サイト」では、大学職員の採用試験を実際に受けた方にご協力いただき、面接試験で実際に出された質問などを紹介しています。実際にされた質問になるので、面接試験対策をする際にも参考になると思います。会員限定となりますが、よろしければこちらのサイトもご活用ください。
→「大学職員採用試験で実際に出された面接試験での質問や筆記試験の内容(大学職員への就職・転職サイト)」はこちら
2024年10月時点では、以下の大学の情報を掲載しています。
秋田公立美術大学、大妻女子大学、追手門学院大学、桜美林大学、香川大学、学習院大学、神奈川大学、関西大学、関西学院大学、神田外語大学、北九州市立大学、九州工業大学、共愛学園前橋国際大学、京都光華女子大学、金城学院大学、慶應義塾大学、高知大学、国際基督教大学、国士館大学、滋賀県立大学、実践女子大学、淑徳大学、順天堂大学、常翔学園(大阪工業大学・摂南大学・広島国際大学)、上智大学、成蹊大学、成城大学、西南学院大学、玉川大学、多摩美術大学、千葉大学、中央学院大学、津田塾大学、東京医科大学、東京造形大学、東京電機大学、豊田工業大学、名古屋市立大学、福岡教育大学、福岡工業大学、福岡女子大学、藤田医科大学、星薬科大学、武蔵大学、武蔵野大学、明海大学、明治薬科大学、名城大学、ものつくり大学、山口県立大学、横浜市立大学、立命館大学、琉球大学、早稲田大学
大学職員への就職・転職相談の中でいただいた質問とそれに対する回答
私は大学職員を目指す方からの就職・転職相談を受ける中で「応募書類」に関する質問も受けることがあります。いただいた主な質問については会員限定サイトの「大学職員採用試験の応募書類に関する相談」という記事でも紹介させていただいておりますが、このサイトでもいくつか紹介させていただきます。
質問①:エントリーシート等の書類は手書きで作成すべきかPCで作成すべきか
<質問>
申し込み書類のうち、一部の書類については手書きと指定されていますが、その他の書類については特に指定がありません。このような場合、指定のされていない書類をパソコンで作成するのは面接官によってはあまりいい印象を与えないものでしょうか。
<私の回答>
求人票を確認したところ、志望理由書のみは「自筆」の指定となっていましたが、その他については特に指定がされていませんでした。このため、履歴書や職務経歴書等のその他の書類はPCで作成してもかまわないと思います。
そもそも、PCで作成したほうが面接官としても見やすいのですが、大学によっては過去からの慣例なのか、今でも自筆を求めている大学もあるようです。
これまでに人事の方とお話をした中では、自筆で書いた場合は、文字から人柄がわかったり、志望度を感じ取れたりするということを聞くことがあります。
文字を見ることによってどれだけ人柄や志望度が読み取れるかはわかりませんが、そのような考え方を持つ人もいるため、まだまだ手書きの書類を求める大学があるのだと思います。
すべて自筆が求められているにもかかわらず、PCで作成してしまうのは望ましくありませんが今回の場合は問題ないと考えられます。
私自身もこれまでにいくつかの大学の採用試験に申し込んでいますが、履歴書のみ自筆指定で、その他の書類はPC作成などと書類によって自筆とPC作成が混在しているケースがあったりしたので、書類によって異なっていてもあまり気にしなくてもよいと思います(これまでに職務経歴書を手書きで書くように指定されていた大学は見たことはありません)。
エントリーシートの項目が「打ち込んだことや感動したこと」となっていた場合は両方のことを記載すべきか
<質問>
指定のエントリーシートが1行50文字程度が5行で記入する様式となっているため、かなり短くまとめなければなりません。エントリーシートの中に「あなたが今までに最も打ち込んだことや最も感動したこと」という質問があるのですが、それへの答えとして、「最も打ち込んだこと」と「感動したこと」のどちらかを述べるか、両方加味した回答をすべきなのか、悩んでいます。
<私の回答>
文量に制限がある場合でも質問の趣旨を改めて確認し、両方書いてほしいのか、どちらかでもよいのかを読み取る必要があります。
今回の場合は、「最も打ち込んだこと」と「最も感動したこと」の間に「や」が入っているので、「少なくてもどちらかは書く」と理解できます。
今回の場合は、確かに記載できる文章量に限りがあるので、具体的なエピソードを記載しようとするとどちらかしか書けないと思います。
また、「最も打ち込んだこと」は、これまでの取組などを説明することになるため、それは自己PRにつながるような内容になります。
一方で、「最も感動したこと」は性格や人柄を伝えるような内容になると思います。
Aさんがもしどちらも伝えたいのであれば両方を書いたほうがよいですし、一方があまり書けるようなことがなければ、どちらかだけを記載すればよいと思います。
私としては、どちらかしか書いてないとしても、それをもって減点になることはあまりないと思いますし、具体的なエピソードが書かれていなくても聞きたいと思える内容であれば面接時に確認することになるので、どちらでもよいと思っています。
いずれにしても、「Aさんに会って面接で聞きたい」と思ってもらえるような内容が書けるのが一番よいと思います。
エントリーシート等の応募書類を作成する際に気を付けることまとめ
エントリーシート等の応募書類は、大学によってはかなり記載しなければならないボリュームも多く、就職・転職活動の忙しい中で作成することになるためなかなか時間をとって作り込めないということもあります。
ただ、応募書類に記載したことが面接試験で足を引っ張ってしまうようなことになると、内定を獲得するという最終目的が達成しにくくなってしまうこともあります。
このため、これまであまり意識せずに応募書類を作成してきたという方については、この記事をご覧になって作成していただけるとこれまでと違った内容になるかもしれません。